2026年6月13日(土)、上野の森美術館で8月12日(水)まで開催予定の展覧会『大ゴッホ展 夜のカフェテラス』に行ってきました。
本展は、オランダのクレラー=ミュラー美術館が所蔵する作品だけで構成された展覧会。
フィンセント・ファン・ゴッホの初期から晩年までの代表作をはじめ、同時代の画家たちの作品もあわせて楽しむことができます。
最大の見どころは、約20年ぶりに来日したゴッホの代表作『夜のカフェテラス』。作品前には長い行列ができており、その人気の高さを実感しました。
また、べたきち夫婦は、『織工』をはじめとする、消えゆく手仕事に携わる人々を描いた作品を間近で見ることができ、とても感動しました。
人々の働く姿に眼差しを向けたゴッホの作品に触れ、当時の暮らしに思いを巡らせることができました。
ゴッホが好きな方はもちろん、絵画を通して人々の暮らしや時代背景に触れたい方、歴史好きな方にもおすすめです。
本記事では、実際に訪れて感じた見どころや混雑状況、バリアフリー情報などを、べたきちの視点でご紹介します。
他のミュージアムの記事、上野の記事、谷根千の記事、障がい者割引の記事はこちら。
※2作品のみ写真撮影が可能。フラッシュの使⽤、⾃撮り棒、三脚等の撮影補助機材の使⽤は禁止。
※訪問前は上野の森美術館公式サイトで最新の情報を確認してください。
※記事内の価格・情報は、訪問当時のものです。

撮影可能な2作品
『夜のカフェテラス(フォルム広場)』と『バラとシャクヤク』の2作品のみ撮影可能でした。
※7月1日(水)からは、『夜のカフェテラス(フォルム広場)』のみ撮影可能に変更されます。
20年ぶりの来日!《No.74 夜のカフェテラス》

本展のタイトルにもなっている目玉作品が、『夜のカフェテラス(フォルム広場)』。
1888年に南フランス・アルルで描かれた、ゴッホを代表する作品の1つで、日本で公開されるのは約20年ぶり。
温かな黄色い光に包まれたカフェテラスと、星がきらめく深い青色の夜空との対比がとても印象的で、旅の途中につい立ち寄ってみたくなるような、心地よい雰囲気が感じられます。
本展最大の見どころであり、さらに撮影も可能な作品のため、作品前には長い行列ができていました。
べたきちは車いすを利用しているため、スタッフの方に案内していただき、優先的に鑑賞することができました(感謝)。
ただし、作品前では短時間での入れ替え制となっているため、写真撮影をしていると、作品をじっくり鑑賞する時間はありません。
そのため、「しっかり目に焼き付けたい」のか、「写真を残したい」のかを、あらかじめ決めておくと良いと思います。
また、谷根千のカフェについて紹介した記事も、ぜひあわせてご覧ください。

6月いっぱい撮影可能!《No.66 バラとシャクヤク》

べた妻が撮影
6月30日(火)まで写真撮影が可能な作品『バラとシャクヤク』。
『夜のカフェテラス』のような行列はできていませんでしたが、多くの方がスマホを構えており、作品前はかなり混雑していました。
車いすで作品に近づくのは難しかったため、べたきちは少し離れた場所から鑑賞しました。
近年、観葉植物にハマっているべたきちですが、どれがバラで、どれがシャクヤクなのか見分けることができませんでした…。似てますよね。
ちなみに、シャクヤクは漢字で「芍薬」と書き、その根は生薬として漢方薬にも利用されています。
「葛根湯」や「芍薬甘草湯」を服用したことがある方も多いのではないでしょうか。
そんな豆知識を頭に入れてから鑑賞すると、作品をより身近に感じられて、おもしろいかもしれません。

べたきち夫婦の注目作品
消えゆく手仕事!《No.21 糸を巻く男》

ラオスにて2025年8月べた妻撮影

ラオスにて2025年8月べた妻撮影
べた妻が特に注目したのが、『織工(1883〜1884年)』や『糸を巻く男(1884年)』など、手仕事に励む人々を描いた作品。
ゴッホは、機械化によって消えゆく職業や、懸命に働く農民たちの姿を“崇高な人間の象徴”として描いたといわれています。
昨年、ラオスで手織り服を作る人々の村に滞在したべた妻は、その暮らしを思い出しながら鑑賞していました。
こうした作品から当時の人々の暮らしや働く姿を知ることができるのも、ゴッホ作品の魅力の1つだと感じます。
また、ラオス関連の記事もぜひご覧ください。

ルノワール作品!《No.53 カフェにて》
クロード・モネやピエール=オーギュスト・ルノワールなど、ゴッホに影響を与えた同時代の印象派の巨匠たちの作品も多く展示されていました。
その中でも、特に印象に残ったのが、ルノワールの『カフェにて(1877年)』です。
柔らかく、全体を包み込む明るい光の表現は、見ているだけで気持ちまで明るくなります。
『印象派展(過去記事)』もぜひあわせてご覧ください。

重要魚種!《No.65 燻製ニシン》

鱗が大きい
お魚好きのべたきちが気になったのが、暗めな色合いで描かれた『燻製ニシン(1886年)』。
ニシンといえば、日本では「数の子」や「ニシン蕎麦」がおなじみですが、ヨーロッパの歴史においても欠かせない重要な魚です。
大量に漁獲されたニシンは、塩漬けや燻製に加工され、保存食として広く食べられました。
また、ニシンを中心とした交易は多くの港町を繁栄させ、ヨーロッパの発展にも大きく貢献しました。
そんな歴史を知ってから作品を見ると、一見すると素朴な静物画にも、当時の人々の暮らしが感じられ、より興味深く眺めることができます。
ヨーロッパとニシンの深い関わりについてもっと知りたい方には、「魚で始まる世界史」がおすすめです。
作中では「塩漬けニシンのパイ」も紹介されているので、ジブリ映画『魔女の宅急便』が好きな方は、再現に挑戦してみるのもおもしろいかも!
髭もじゃ!《No.70 自画像》

パンフレットや会場入口の大看板にも使われている、ゴッホの『自画像』を実際に見ることができたのも感動でした。
1853年生まれのゴッホは、この作品を描いた当時、約34歳。どこか憂いを帯びたような眼差しが印象的です。
昨年訪れた『ゴッホ展(過去記事)』でも自画像を鑑賞しましたが、本作とは雰囲気が異なっていました。
ゴッホは生涯で数多くの自画像を描いているため、作品ごとの表情や色使いの違いを見比べるのも、大きな楽しみですね。

アクセス・車いす貸出
今回もべたきちは車いすをお借りして、観覧しました(感謝)。
アクセス・車いす貸出の詳細は、『五大浮世絵師展(過去記事)』の項目をご覧ください。
料金・障がい者割引
料金
| 平日 | 土・日・祝 | |
| 一般 | 2,800円 | 3,000円 |
| 高校・専門・大学生 | 1,600円 | 1,800円 |
| 小・中学生 | 1,000円 | 1,200円 |
| 未就学児 | 無料 | 無料 |
※6月30日(火)まで日時指定予約優先制、7月1日(水)以降は完全日時指定予約制。
※6月30日(火)まで高校生以下は無料(要証明)。
窓口では当日券や日時指定整理券も用意されていますが、公式Xによると午前10時前に配布終了となる日もあるようです。
予約券を購入していない場合は、かなり早めに並ぶ必要があります(6月30日まで)。
未就学児は無料で予約不要。学生の方は入館時に学生証を提示してください。
また、特設ショップにも立ち寄る予定の方は、夕方よりも早い時間帯のチケットを選ぶのがおすすめです(理由は後述)。
障がい者割引

障がい者手帳保持者とその介助者1名まで、当日料金の半額で入館できます。
チケットは、事前にウェブサイトで障がい者用日時指定予約券を購入するか、当日に上野の森美術館のチケット窓口で購入できます。
べたきちは障がいの特性により日時指定が難しかったため、当日にチケット窓口で購入しました。
また、訪問当日は入場列に並ぶ必要はありません。近くのスタッフの方に声をかけると、直接入口まで案内してもらえます(感謝)。
対象となる手帳は、以下の4種類です。
- 身体障がい者手帳
- 療育手帳・愛の手帳
- 精神障がい者保健福祉手帳
- 被爆者健康手帳
チケット窓口にて、上記の手帳、または障がい者手帳アプリ「ミライロID」を提示してください。
混雑状況・所要時間など
混雑状況

土曜日の16時00分頃に訪問しました。
会場の外には、16時00分入館のチケットを持った方々の行列ができており、スタッフの方によると入館まで約30分待ちとのことでした。
なお、先述の通り、身体障がい者手帳を持つべたきちは、スタッフの方に声をかけることで待機列に並ばず入館できました(障がいについてはプロフィールを参照)。
会場内も混雑していましたが、個人的には想像していたほどの大混雑ではありませんでした。
上野の森美術館で過去に開催された『五大浮世絵師展(過去記事)』と同程度の混雑具合だったように感じます。
観覧は自由観覧形式で、空いている場所から作品を見ることができます。ただし、実際には、数列になってゆっくり進みながら鑑賞する場面がほとんどでした。
べた妻は、車いすが他の方にぶつからないようにと気を遣って疲れていました。
慎重に移動していましたが、他の来場者の方と接触してしまう場面も数回ありました(謝罪)。
とはいえ、べた妻によると、国立科学博物館で開催された『大絶滅展(過去記事)』と比べると、今回の方がまだ観覧しやすかったそうです。
車いすユーザーの方は、できるだけ平日に訪れることをおすすめします。
所要時間
16時00分から18時00分まで、約2時間かけて観覧しました。
ただし、この時間には、先述したフォトスポット『夜のカフェテラス』の待ち時間は含まれていません。
また、べたきちは体力が尽きてしまい、特設ショップには立ち寄れませんでした。
展示をじっくり楽しみたい方や、『夜のカフェテラス』で写真を撮影したい方、特設ショップにも立ち寄る予定の方は、最低でも3時間、できれば半日ほど想定しておくと安心です。
バリアフリー情報
会場は1階と2階にあります。車いすをご利用の方も、エレベーターで2階にアクセスできるため問題ありません。
会場内は全体的に平坦で、バリアフリーに対応しています。
スタッフの方々が丁寧に対応くださるのでので、とても安心感がありました。
ただし、先述の通り、混雑時には車いすでの観覧が困難となる場合があると思います。
注意
公式SNS&サイトをチェック
来館前には、公式Xや公式サイトで最新情報を確認しておくと安心です。
悪天候時の対応や当日の混雑状況、当日券の販売状況などが案内されています。
特にチケット窓口で当日券を購入する予定の方は、必ず確認しておきましょう。
待ち時間中の熱中症対策が必須
日時指定制でも、入館まで屋外で長時間待つ必要があります。そのため、熱中症対策が欠かせません。
水筒や日傘、ハンディファン、冷却グッズ、待ち時間を過ごすための暇つぶし用品があると便利です。
また、急な雨に備えて折りたたみ傘も持っておくと安心です。
体温調節機能に障がいのあるべたきちは、近年「アイスベスト」を愛用しています。
身体を直接冷やしてくれるので、とても助かっています。長時間は保たないため、少しかさばりますが、予備の保冷剤も持ち歩いています。
空調服のように動作音がしないため、美術館のような静かな場所でも気兼ねなく使えるのも魅力です。
特設ショップは観覧後のみ入店可能


特設ショップへは、展示を観覧した後でないと入ることができません。
そのため、夕方の時間帯のチケットを購入すると、観覧を終える頃にはショップの営業時間が終了し、利用できない可能性があります。
また、ショップも非常に人気があり、私たちが訪れた土曜日の15時50分頃には、待ち時間約40分の行列ができていました。
特設ショップも楽しみにしている方は、時間に余裕を持ったチケットを選ぶことをおすすめします。
最後に
『夜のカフェテラス』をはじめとする名画はもちろん、『織工』など、人々の暮らしや働く姿を描いた作品にも出会えたことで、ゴッホの新たな魅力を知ることができました。
ゴッホが好きな方はもちろん、美術や歴史に興味がある方にもおすすめしたい展覧会です。
そして、2027年10月9日(土)からは、上野の森美術館で第二期『大ゴッホ展 アルルの跳ね橋展』の開催も予定されています。今からとても楽しみです。
まだまだいっぱい見どころはあるので、ぜひ現地で個人的見どころを発見してください!
また、観賞後には、歴史を感じながら、谷根千散策もしてみてくださいね。
ぜひ他のミュージアムの記事、上野の記事、谷根千の記事、障がい者割引の記事もご覧ください。
開催情報
| 名称 | 『大ゴッホ展 夜のカフェテラス』 |
| 会期 | 2026年5月29日(金)~8月12日(水) |
| 開館時間 | 日~木曜日:9時~17時30分 金・土・祝日:9時~19時 (入館は閉館の30分前まで) |
| 休館日 | 会期中無休 |
| 入館料 | 【平日】一般 2,800円、高校・大学・専門学生 1,600円、小・中学生 1,000円 【土日祝】一般 3,000円、高校・大学・専門学生 1,800円、小・中学生 1,200円 未就学児は無料 障がい者手帳等保持者とその介助者(1名まで)は当日料金の半額 |
| 会場 | 上野の森美術館 |
| 所在地 | 〒110-0007 東京都台東区上野公園1-2 |
| アクセス | JR上野駅『公園口』より徒歩約3分 東京メトロ・京成電鉄上野駅より徒歩約5分 |
| 備考 | 日時指定予約制 |
| 公式URL | https://grand-van-gogh-tokyo.com/ |
最後までお読みいただきありがとうございました。ソークディー!









