2026年5月30日(土)、湯島・文京区教育センターで、10月5日(月)まで開催予定の展覧会『ニワトリと人間の間柄』に行ってきました。
本展は、私たちにとって最も身近な鳥の一つである『ニワトリ』をテーマに、世界各地で生み出された多様で多彩な品種が一堂に会する、“ニワトリ好き”による“ニワトリ好き”のための展覧会です。
会場には、東京大学総合研究博物館の研究室で学ぶ学生さんたちが制作した、美しく迫力ある『ニワトリ』の剥製がずらりと並びます。
さらに、遠藤秀紀教授による講演『鶏とは何か』も開催され、『ニワトリ』の家畜化の歴史や魅力について学ぶことができました。
全ての『ニワトリ』の原種『セキショクヤケイ』をはじめ、巨大な『インディオ・ギガンテ』や太い脚が特徴的な『ドンタオ』など、普段はなかなか目にすることのできない個性豊かな品種を間近で観察できるのも、本展の大きな見どころです。
ラオスでJICA海外協力隊として活動していたべたきちは、『ニワトリ』が身近にいた当時の暮らしを思い出し、とても懐かしい気持ちになりました。
鳥好きな方、ニワトリ好きな方はもちろん、生き物の進化や家畜化に興味のある方、ファッションのイマジネーションを膨らませたい方にも、ぜひおすすめしたいです。
本記事では、実際に訪れて感じた見どころや所要時間、バリアフリー情報などを、べたきちの視点で詳しくご紹介します。
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※トップ画像中央は、『セキショクヤケイ』。
※写真撮影が可能。
※訪問前に東京大学総合研究博物館公式サイトで最新の情報を確認してください。
※記事内の情報・価格は、訪問当時のものです。


遠藤秀紀教授の講演

2026年5月30日(土)の14時00分〜15時00分、遠藤秀紀教授による講演『鶏とは何か』を聞きに行ってきました。
遠藤秀紀教授は、東京大学総合研究博物館教授で、動物の形態や進化、家畜化を専門とする解剖学者。
ニワトリの起源や家畜化の歴史について長年研究を続けており、人と動物との関わりをわかりやすく伝える活動でも知られています。
NHK『ダーウィンが来た!』やテレビ朝日『博士ちゃん』など、多くのテレビ番組にも出演しているため、見たことがある方も多いのではないでしょうか。
講演では、「鶏の祖先」や「なぜ人は鶏を飼うようになったのか」をテーマに、人と鶏の長い関わりについて学びました。
鶏の原種は東南アジアに生息する『赤色野鶏(セキショクヤケイ)』で、人は肉や卵を得るだけでなく、闘鶏や愛玩など、さまざまな目的で品種改良を重ねてきました。
また、鶏の家畜化は牛や豚などと比べると比較的新しく、考古学的な証拠としては約3500年前のインダス文明(モヘンジョダロ)の土器に描かれた鶏の絵などが知られていることも紹介されました。
現在、日本では数億羽もの鶏が食用や採卵用として飼育され、私たちは年間8〜10億羽もの鶏の命を食用としていただいています。
私たちの食生活は、多くの命に支えられていることを改めて実感し、感謝の気持ちを忘れてはいけないと強く感じました。
JICA海外協力隊としてラオスに派遣された経験を持つべたきちは、遠藤教授が実際にラオスを訪れ、セキショクヤケイを罠で捕獲して調査したお話が特に印象に残りました。
もっとニワトリについて詳しく知りたい方には、遠藤教授の著書『ニワトリ 愛を独り占めにした鳥』がおすすめです。
実は、べたきちはこの本を読んだことがきっかけで、「ぜひ遠藤教授の講演を聞いてみたい!」と思い、今回の講演に参加しました。
なお、本書はKindle Unlimitedでも読むことができます(2026/7/22時点)。べたきちは現在再読中です。
べたきち的注目ニワトリ
べたきち夫婦の独断と偏見による注目したニワトリです。ぜひ会場で探してみてください。
全てのニワトリの原種!《セキショクヤケイ》

全てのニワトリの原種!
講演でも紹介されていた、全てのニワトリの原種『セキショクヤケイ』。
べたきちがJICA海外協力隊として赴任していたラオスをはじめ、東南アジアに広く分布するキジ科の野鳥です。
見た目は比較的地味ですが、この鳥がいなければ、現在世界中にいるさまざまなニワトリの品種は生まれていなかったと考えると、とても感慨深くなります。
鶏肉や卵が大好きなべたきち夫婦としては、感謝しかありません。会場を訪れた際は、ぜひ注目して見てみてください。
ちなみに、ラオスでは多くの家庭でニワトリが飼育されており、放し飼いで歩き回るニワトリを毎日のように見かけました。
しかし、べたきちは野生の『セキショクヤケイ』を一度も見ることはありませんでした。



歩き回る『ニワトリ』の親子 2015年ラオスにて、べたきち撮影
デカい・長い!《ギガンテ&オナカドリ》

高さが目立つ!

特別天然記念物の風格!
会場でもひときわ目を引く、大きさと長さを誇る2品種にも注目です。
まずは、とりわけ背の高い南米ブラジル原産の巨大品種『インディオ・ギガンテ』。
体高は1m近くまで成長することもある品種で、もし追いかけられたら思わず逃げ出したくなるような迫力でした…!
一方、とにかく尾羽が長い品種が、高知県が誇る日本の特別天然記念物『オナガドリ』。
尾羽が抜け替わりにくく、長い年月をかけて伸び続けるようになった品種で、長いものでは10mを超えることもあるというのだから驚きです!
運動不足にならないように1日2回散歩をさせる際には、尾羽を傷つけないように介添人が尾羽を持って歩くそうです。そのお話がとても印象に残りました。
会場では、悠然と長い尾羽をたたえた風格ある『オナガドリ』の剥製を見ることができます。
生きた『オナガドリ』に会える施設は、高知県南国市の『オナガドリセンター』のみ。
べたきち夫婦は、今年中に会いに行こうと計画中です!
雄々しい!《トサカTOP3》

肉も卵も美味しい優秀品種!

インドネシア原産の巨鳥!

真っ黒なトサカがステキ!
べたきちの独断で選んだ『トサカ選手権』。栄えある第1位は、鮮やかな紅色のトサカが美しい『ロード・アイランド・レッド』です。
『ロード・アイランド・レッド』は、アメリカ・ロードアイランド州原産の卵肉兼用種で、卵も肉も優れた実用性を備えた品種として知られています。
会場には、ほかにも個性豊かでかっこいいトサカを持つニワトリがたくさん展示されていました。
どの品種も魅力的で、順位を決めるのにかなり悩みました…!
ぜひ会場で、お気に入りのトサカを持つニワトリを見つけてみてください。
斬新なスタイル!《おしゃれTOP3》

モード系でオシャレ!

着ぐるみ感がグッド!

パンクロック系!
お次は、べた妻主催の『おしゃれ選手権』。
数ある品種の中から栄えある第1位に選ばれたオシャレ番長は、黒・白・赤のコントラストが気品を漂わせる『ホワイト・クレステッド・ブラック・ポーリッシュ』。
『ホワイト・クレステッド・ブラック・ポーリッシュ』は、その名のとおり、18世紀頃にポーランドで確立されたとされる品種です。
落ち着いた黒い体色に、まるで白いアフロヘアーのような冠羽を組み合わせた、おしゃれな見た目が高得点だったそうです。
「これが本当にニワトリ!?」と思ってしまうほど個性的な姿からは、人々が品種改良に注いできた情熱とこだわりが伝わってきました。

奇抜!《美脚TOP3》

2025年7月『東大総合研究博物館』にて撮影

蹴爪がスゴい!

指が5本ある!
とんでもなく太い脚が特徴の、北ベトナム原産の品種『ドンタオ』。
べたきちは、『ドンタオ』を東京大学総合研究博物館で初めて見たとき、そのあまりにも奇抜な脚に衝撃を受けました!
ベトナムでは高級食材として知られ、この太い脚も食べられているそうです。どんな味なのか、とても気になります…!
なお、私たちが普段食べている卵を産む代表的な卵用品種『白色レグホン』は、国立科学博物館で2026年10月12日(月・祝)まで開催されている『いきもの超ワールド展』でも展示されています。
『白色レグホン』については、『いきもの超ワールド展(過去記事)』で紹介していますので、ぜひあわせてご覧ください。


2014年べたきち撮影
コラム《ラオスの闘鶏》

2014年ラオスにて、べたきち撮影


べたきちがJICA海外協力隊としてラオスで暮らしていた頃、ニワトリはとても身近な存在でした。
多くの家庭では放し飼いでニワトリが飼われており、朝方になると、とんでもなく大きな鳴き声があちこちから聞こえてきました。
そんなラオスでは、『闘鶏』も昔から親しまれている文化の一つです。
立派な雄鶏を育てて闘わせることを楽しみにしている人も多く、休日には『闘鶏』が行われることがあります。
べたきちもラオスで『闘鶏』を数回見たことがありますが、大きな歓声が飛び交い、とても盛り上がっていました。
会場には男性の姿が目立ち、特に男性に親しまれている文化なのだと感じました。
今回の『ニワトリ展』では、ニワトリが食や愛玩だけでなく、世界各地で『闘鶏』の文化とも深く結び付いてきたことを改めて知ることができました。
展示を見ながら、ラオスでニワトリが身近だった日々を思い出し、とても懐かしい気持ちになりました。
アクセス・車いす貸出など
アクセス


湯島・文京区教育センターへは、東京メトロ千代田線「湯島駅」1番出口、東京メトロ丸ノ内線「本郷三丁目駅」2番出口、都営大江戸線「本郷三丁目駅」5番出口から徒歩約10分です。
都営バスを利用する場合は、「湯島四丁目」、「池之端一丁目」、「竜岡門」停留所からもアクセスできます。
エレベーターを利用する場合は、千代田線「湯島駅」3番出口付近、丸ノ内線「本郷三丁目駅」は上下線ともに中央車両付近、都営大江戸線「本郷三丁目駅」は5番出口付近から利用でき、バリアフリーでアクセスできます。
詳細は各駅の構内図をご確認ください(「湯島駅」の構内図、「本郷三丁目駅」の構内図)。
なお、自家用車での来館は禁止されていますので、ご注意ください。
車いす貸出

車いすは、センター入口のスタッフの方に声をかけると、無料で借りることができます(感謝)。
料金
講演、展示ともに無料です。
混雑状況・所要時間など

混雑状況
講演が行われた5月30日(土)は、13時40分頃に入館しました。講演は14時00分開始でしたが、すでに多くの方が集まっていました。
会場には多くの席が用意されていましたが、開始前にはほとんど埋まるほどの盛況ぶり。
ニワトリ愛好家をはじめ、多くの方が講演を楽しみに訪れており、人気の高さは想像以上でした。
来場者は大人が中心で、お子さんの姿はほとんど見られませんでした。
展示室は1部屋のみですが、講演終了直後は多くの人で賑わっていました。
一方、講演がない日であれば、比較的ゆっくり見学できると思います。
所要時間
講演は14時00分から15時00分までの約1時間。その後、展示室は15時00分から16時15分までの約1時間15分かけて見学しました。
展示室は1部屋のみのため、講演のない日に訪れる場合は、短時間で見学できると思います。
ただし、貴重なニワトリの剥製が数多く展示されているので、ニワトリ好きの方は時間に余裕を持って訪れるのがおすすめです。
バリアフリー情報
講演会場の研修室とニワトリの剥製が展示されている展示室は、ともに2階にあります。
車いすをご利用の方も、エレベーターで2階へアクセスできるため安心です。
施設内は全体的に平坦で、バリアフリーに配慮されています。
講演会場、展示室ともに車いすのままの観覧も心配ありません。
最後に

本展は、身近な存在でありながら意外と知らない『ニワトリ』の魅力に触れられる、とても充実した展覧会でした。
テレビや書籍で親しんできた遠藤秀紀教授の講演を実際に聞くことができたことは、べたきちにとって感慨深い体験となりました。
会場には、東京大学の研究室で学ぶ学生さんたちが制作した見事な剥製が並び、一羽一羽をじっくり観察することで、それぞれの品種の違いや魅力を発見することができました。
湯島・本郷エリアには見どころが多く、観覧後は周辺の『三菱史料館』や『旧岩崎邸庭園』を巡るのもおすすめです。
まだまだいっぱい見どころはあるので、ぜひ現地で個人的見どころを発見してください!
また、ぜひ他のミュージアムの記事、上野の記事、谷根千の記事、障がい者割引の記事もご覧ください。
参考文献:遠藤秀紀 (2010)『ニワトリ 愛を独り占めにした鳥』光文社
開催情報
| 名称 | 『ニワトリと人間の間柄』 |
| 会期 | 2026年5月20日(水)〜10月5日(月) |
| 休館日 | 日曜・祝日 |
| 開館時間 | 9:00〜17:00 |
| 入場料 | 無料 |
| 会場 | 文京区教育センター2階 大学連携事業室 文京区湯島4-7-10 |
| 公式URL | https://www.um.u-tokyo.ac.jp/ |
最後までお読みいただきありがとうございました。ソークディー!










