2026年7月19日(日)、千葉県立中央博物館にて、9月27日(日)まで開催予定の特別展『ちば恐竜博ー驚異の捕食者(ハンター)たちー』に行ってきました。
本展は、『ティラノサウルス』や『スピノサウルス』、『ヴェロキラプトル』、『モササウルス』など、さまざまな捕食者たちを主役にした特別展です。
日本で唯一の全長約11mの『モササウルス』の全身骨格や、迫力満点の『ゴルゴサウルス』の全身骨格は必見。
特に、世界で初めて報告された『ゴルゴサウルス』の脳腫瘍の痕跡は強く印象に残りました。
難病による身体障がいのあるべたきちは、恐竜も病気とともに生きていたことを知り、恐竜たちをより身近に感じることができました。
また、総合監修者である『恐竜くん(田中真士さん)』による復元イラストと解説も秀逸。
美しく描かれたイラストは見応えがあり、全ての解説にふりがなが付いているため、子どもから大人まで楽しく学ぶことができます。
恐竜好きにはもちろん、ワニや鳥など現代の生きものが好きな方にもおすすめです。恐竜にあまり詳しくない方でも分かりやすく楽しめる展示なので、ぜひ足を運んでみてください。
本記事では、実際に訪れて感じた見どころや混雑状況、所要時間、バリアフリー情報などを、べたきちの視点でご紹介します。
他のミュージアムの記事、上野の記事、動物の記事、障がい者割引の記事はこちら。
※トップ画像は、『ティラノサウルス』の頭骨。
※本特別展は全て写真撮影が可能。常設展示は、一部展示室を除き、写真撮影可能。
※訪問前に千葉県立中央博物館公式サイトで最新の情報を確認してください。
※記事内の情報・価格は、訪問当時のものです。


べたきち的見どころ
鳥は恐竜!《恐竜の系統樹》

しっかり眺めると理解が深まる!

イラストが素敵!

鳥類を探せ!
まず最初に見ておきたいのが、恐竜へと至る『系統樹』。
『系統樹』とは、生物が共通の祖先からどのように枝分かれして進化してきたのか、その類縁関係を樹木のような図で表したものです。
恐竜などの化石生物では、主に骨格などの特徴をもとに作られています。
『恐竜』とは、約2億3000万年前に誕生した爬虫類の1グループ。
ワニやトカゲなどの他の爬虫類とは異なり、脚が体の真下に伸びる姿勢をしていることが大きな特徴です。
この系統樹を見ると、現代の鳥類は獣脚類(じゅうきゃくるい)の一部が進化した、恐竜の子孫であることが一目で分かります。
かわいらしいスズメが、実は『ティラノサウルス』や『ヴェロキラプトル』と近縁だと思うと、おもしろいですね!
一方で、『モササウルス』や『首長竜』は恐竜ではなく、恐竜とは別系統の爬虫類です。
また、一見すると恐竜のように見える『ディメトロドン(関連記事)』は、哺乳類へとつながる系統に近い生物であることも読み取れます。
本展全体を通して特筆したいのが、総合監修者である『恐竜くん(田中真士さん)』によるイラストと解説。
復元イラストは細部まで精緻に描かれており、解説には全てふりがなが付いているため、子どもから大人まで楽しく学ぶことができます。
現代を生きる鳥については『鳥展(過去記事)』、『ニワトリ展(過去記事)』。『ディメトロドン』については『大絶滅展(過去記事)』でも紹介していますので、ぜひあわせてご覧ください。

2025年『熱川バナナワニ園(過去記事)』にて
水辺の巨大ハンター!《スピノサウルス》

口がデカい!
映画『ジュラシック・パークⅢ(2001年)』で、ティラノサウルスを倒すという強烈なインパクトを残した『スピノサウルス』。
背中にそびえる大きな帆と、ワニのように細長い頭部が特徴で、白亜紀に繁栄した史上最大級の肉食恐竜です。
映画では、水辺で活動する姿が印象的に描かれ、べたきちの「恐竜は陸上を駆け回るもの」というイメージを大きく変えた、大好きな恐竜でもあります。
実は『スピノサウルス』は、新しい化石が発見されるたびに復元姿が大きく変わってきたことでも知られています。
体の姿勢や尾の形、泳ぎ方などは現在も研究が続けられており、今後も復元図が変わっていく可能性があります。
本展では、巨大な頭骨とともに、『恐竜くん』が描いた復元イラストを見ることができます。ぜひ注目してみてください。
べたきちは、『巨大恐竜展2024』で展示されていた迫力満点の巨大復元模型も印象に残っています。
最新の研究によって、『スピノサウルス』の姿がどのように変わっていくのか、今後も楽しみです。

パシフィコ横浜で開催された『巨大恐竜展2024』にて
実は小さい!《ヴェロキラプトル》

『ジュラシック・パーク/ワールド』で大活躍!
映画『ジュラシック・パークⅠ(1993年)』で、高い知能と俊敏な動きで人間を追い詰める『ヴェロキラプトル』。
小学生だったべたきちは、グラント博士が『ヴェロキラプトル』の賢さについて語る場面や、群れで人間を狩るシーンに恐怖を感じたことを、今でもよく覚えています。
しかし、実際の『ヴェロキラプトル』は、映画に登場する個体よりもかなり小柄です。体重は20kg以下と、中型犬ほどの大きさしかなかったことに驚かされます。
映画に登場する大型のラプトルは、実際の『ヴェロキラプトル』よりもかなり大きく、『デイノニクス(下の写真)』の特徴が強く反映されているとされています。
展示された全身骨格を見ると、その意外な小ささを実感できます。映画のイメージとの違いを比べながら観察してみるのも、とても楽しいです。


恐竜も病気に!《ゴルゴサウルスの脳腫瘍》

やっぱカッコいいぜ!

赤⇒が腫瘍
迫力満点のティラノサウルス科の大型恐竜『ゴルゴサウルス』の全身骨格。
この展示個体は『RUTH(ルース)』の愛称で呼ばれ、身体中にさまざまな病変が確認されています。
特に注目したいのが、世界で初めて報告された『脳腫瘍の痕跡』です。
腫瘍はピンポン玉ほどの大きさがあり、平衡感覚に影響を及ぼしていた可能性があるそうです。
恐竜も私たちと同じように病気とともに生きていたことが分かる、貴重な展示でした。
難病による身体障がいのあるべたきちは、この『ゴルゴサウルス』に共感を覚え、「どのような生活を送っていたのだろう」と、なんだか心配になりました…(プロフィール参照)。
日本で唯一!《モササウルスの全身骨格》


口でけー!
全長約11mを誇る、国内唯一の『モササウルス』の全身骨格。
『モササウルス』は、白亜紀後期の海に繁栄していた大型の海洋爬虫類です。
先述したように恐竜ではなく、トカゲに近い仲間であることから、『海トカゲ』と呼ばれることもあります。
『モササウルス』は、かなりの大食いで、ときには共食いもしていたことが知られています。
この展示個体『Walker(ウォーカー)』の胃の内容物からも、モササウルス類やツノザメ2匹、大型の魚などが確認されており、当時の海で最強クラスの捕食者だったことがよく分かります。
べたきちは、この何でも食べてしまう食性から、悪食で知られる現代のサメ『イタチザメ(関連記事)』の姿と重なりました。
大迫力の全身骨格を目の前にすると、「現代の海にもいてほしいような、いてほしくないような…」と複雑な気持ちになりました。
ちなみに、映画『ジュラシック・ワールド(2015年)』に登場する『モササウルス』は、実際よりもかなり巨大に描かれています。
『ヴェロキラプトル』と同様に、映画と実物の大きさを比べながら観察するのも、おもしろいです。


2025年の特別展『大絶滅展』にて撮影
実物の化石!《モササウルス類の歯の比較》

下 モササウルス亜科の歯

下 モササウルス(クロビデンス)の歯
本展では、レプリカだけでなく、本物の化石も展示されています。特に注目したいのが、2種類の『モササウルス類』の歯の比較展示です。
一般的な『モササウルス亜科の歯(写真左下)』は鋭く細長い形をしています。一方、『クロビデンスの歯(写真右下)』は丸く太い形をしており、その違いは一目瞭然です。
丸みを帯びた『クロビデンス』の歯は、硬い貝殻やカメの甲羅などを砕いて食べることに適応した結果と考えられています。
同じ『モササウルス類』でも、食べるものによって歯の形が大きく異なることが分かり、生物の進化の巧みさを実感できます。
ぜひ、“本物の化石”ならではの質感にも注目してみてください。
恐竜に触れる!《竜脚類の上腕骨》

べた妻の足サイズは22cm ちっちゃ!(笑)
特別展の展示室の外、博物館入口には『竜脚類の上腕骨(実物)』が展示されており、実際に触ることができます。
竜脚類とは、『ブラキオサウルス』や『アパトサウルス』などに代表される、首と尾が長い巨大な植物食恐竜の仲間です。
写真では、べた妻の足と比べてみましたが、その大きさは一目瞭然。上腕骨だけでも、その巨大さに驚かされます。
ぜひ実際に触れて、数千万年以上前の巨大な恐竜たちが大地を闊歩していた時代に思いを馳せてみてください。

全長約37m! 『巨大恐竜展2024』にて撮影
アクセス・車いす&ベビーカー貸出
アクセス



千葉県立中央博物館へは、JR「千葉駅」、JR「本千葉駅」、JR「蘇我駅」、京成「千葉駅」、京成「千葉中央駅」、京成「千葉寺駅」など複数の駅からアクセスできます。
公式サイトには、各駅からのバス・タクシー・徒歩など、来館方法が詳しく案内されています。
博物館に最も近い京成「千葉寺駅」からは、徒歩約20分です。
しかし、べたきちは身体障がいがあるため、体力の消耗を抑える目的でタクシーを利用しました(プロフィールを参照)。
ただし、京成千葉寺駅のタクシー乗り場には、1台もタクシーが待機していませんでした。
そのため、タクシー会社へ電話をして迎車を依頼することに。送迎料金を含め、料金は1,500円でした。
今回利用してみて、タクシーを利用する場合は、「千葉駅」から向かった方がつかまえやすいかもしれないと感じました。
また、自家用車での来館も可能ですが、公式サイトでは土日・祝日を中心に駐車場が大変混雑し、駐車まで長時間待つ場合があると案内されています。
実際に、べたきち夫妻が訪れた日曜日の午前10時20分頃には、駐車待ちの車が長い列を作っていました。
混雑を避けるためにも、できる限り公共交通機関を利用することをおすすめします。
なお、障がい者専用駐車場も用意されていますが、事前予約はできないためご注意ください。
車いす貸出

館内には、貸出用ベビーカー(4台)と車いす(2台)が用意されています。
博物館受付でスタッフの方に声をかけると、無料で借りることができました(感謝)。
なお、事前予約はできないためご注意ください。
料金・障がい者割引
料金
| 通常展期間 | 企画展期間 | 特別展期間 | |
| 一般 | 300円 | 500円 | 800円 |
| 高校・大学生 | 150円 | 250円 | 400円 |
| 中学生以下 | 無料 | 無料 | 無料 |
| 65歳以上 | 無料 | 無料 | 無料 |
※『ちば恐竜博』は特別展のため、特別展期間中の料金が適用されます。
障がい者割引
障がい者手帳保持者とその介助者1名まで、入館料が無料になります。
対象となる手帳は次の3種類です。
- 身体障がい者手帳
- 精神障がい者保健福祉手帳
- 療育手帳
入口にて、上記の障がい者手帳、または障がい者手帳アプリ「ミライロID」を提示してください。
詳細は、公式サイトをご確認ください。
混雑状況・所要時間など
混雑状況

けっこうな賑わい!
7月19日(日)の10時20分頃に入館しました。
受付にはチケットを購入する方の列が少しできていましたが、べたきちは障がい者手帳を提示し、待つことなく入館できました。
まずは常設展示を少し観覧した後、11時00分から開催されたミュージアムトーク『海辺の生きもの』(参加費無料)に参加しました。
ミュージアムトークは、土日・祝日の11時00分と14時30分に開催される研究員による展示解説です(※開館延長日のみ16時30分からも開催)。
展示の見どころや最新の研究成果などを、わかりやすく紹介してくれるため、とてもおすすめです。
その後、11時55分頃に特別展『ちば恐竜博』の展示室へ入場しました。
会場内はかなり賑わっていましたが、観覧するのに支障はありませんでした。
来場者は子どもから高齢の方まで幅広く、夏休み期間中の日曜日ということもあり、小さなお子さん連れの家族が特に多い印象でした。
スタッフの方によると、本展は人気の恐竜をテーマにしていることもあり、過去の企画展・特別展と比べても、かなり多くの来館者が訪れているそうです。
また、先述した通り、週末は駐車場が満車になるほど混雑します。
ゆったり観覧したい方や、自家用車で来館予定の方は、平日に訪れるのがおすすめです。
なお、会期末が近づくほど混雑が予想されるため、できるだけ早めの来館をおすすめします。
所要時間
特別展『ちば恐竜博』のメイン会場である第1企画展示室では、11時55分から12時55分までの約1時間かけて観覧しました。
恐竜展示は第1企画展示室のみのため、特別展だけを観覧する場合は、それほど時間はかかりません。
千葉県立中央博物館は常設展示も充実しており、さらに屋外には生態園もあります。
べたきち夫婦は、これらもあわせて観覧したため、閉館時間の16時30分まで滞在しました。
特別展のみなら約1時間、常設展示や生態園も含む全館を観覧する場合は半日〜丸1日を見込んでおくと良いと思います。
バリアフリー情報


博物館の入口は受付のある2階にあり、特別展と常設展示室も同じフロアにあります。
館内は全体的に平坦で移動しやすいです。
特別展の会場内も段差はなく、通路幅も十分広く確保されています。
当日は多くの来館者で賑わっていましたが、車いすでの観覧に支障はありませんでした。
ただし、常設展示の一部では、車いすからは観覧しにくい部分もありました。
人混みが苦手な方は、比較的空いている平日の来館がおすすめです。
また、障がい者専用駐車場も用意されていますが、事前予約はできません。週末は一般駐車場も大変混雑するため、自家用車で来館する際はご注意ください。
最後に

全てふりがな付きでオススメ!

べたきち夫婦用にそれぞれ購入!
本展は、恐竜や海洋爬虫類の魅力を最新の研究とともに楽しく学べる、大満足の特別展でした。
子どもから大人まで新しい発見があること間違いなしです。
また、総合監修者である『恐竜くん』によるイラストと解説はとても分かりやすく、公式図録も1,000円とお手頃価格。
全ての解説にふりがなが付いているため、お子さんの恐竜入門にもぴったりです。
べたきち夫婦も、かっこいいイラストにすっかり惹かれ、『恐竜くん』デザインのTシャツをそれぞれ1枚ずつ購入しました。これから博物館巡りで着るのが楽しみです。
まだまだいっぱい見どころはあるので、ぜひ現地で個人的見どころを発見してください!
なお、べたきち夫婦は、『ヨコハマ恐竜展2026』にも行ってきました。こちらも記事も乞うご期待!
また、ぜひ他のミュージアムの記事、上野の記事、動物の記事、障がい者割引の記事もご覧ください。
参考文献:千葉県立中央博物館・ダブルヘリックス株式会社 編 (2026)『ちば恐竜博ー驚異の捕食者たちー 展示図録』株式会社ミュージアムクルー
開催情報
| 名称 | 『ちば恐竜博ー驚異の捕食者(ハンター)たちー』 |
| 会期 | 2026年7月11日(土)~9月23日(水・祝) |
| 休館日 | 月曜日 ※ただし、8月10日(月)、9月21日(月)は開館 |
| 開館時間 | 9時~16時30分(入館16時まで) ※7/18(土)~8/29(土)の毎土曜日は延長 9時〜18:00(入館17時30分まで) |
| 入館料 | 一般:800円 高校・大学生:400円 中学生以下:無料 65歳以上:無料 障がい者手帳所持者・介護者1名:無料 |
| 会場 | 千葉県立中央博物館 第1・第2企画展示室 |
| 公式URL | https://www.chiba-muse.or.jp/NATURAL/exhibition/events/2026hunter/ |
最後までお読みいただきありがとうございました。ソークディー!









