2026年7月25日(土)、経堂の東京農業大学「食と農」の博物館にて、8月30日(日)まで開催予定の企画展『猫のすゝめ』に行ってきました。
『ネコ(イエネコ)』は、食肉目ネコ科に属する『リビアヤマネコ』が家畜化された動物で、今や世界中で数億頭が飼育されています。
人との関わりは約9500年前までさかのぼり、農業の始まりとともに、備蓄された穀物をネズミから守る存在として、人との距離を縮めていったと考えられています。
本展は、私たちの身近な存在であるネコ(ネコ科動物も含む)について、生物としての特徴や人との関わりの歴史、東京農業大学で行われているネコ研究などを、標本やイラストを通して楽しく学べる企画展です。
先日、『大南極展(過去記事)』を訪れたこともあり、べたきちが特に印象に残ったのは、第1次南極観測隊に同行したオスの三毛猫『たけし』のエピソードです。
他にも、ネコの行動や気持ちを科学的に解き明かす研究など、多くの見どころがありました。
ネコと人との長い歴史や深い絆を、改めて感じられる企画展でした。
ネコ好きな方やネコちゃんと生活している方はもちろん、新しいことを学びたい方、夏休みにお子さんとお出かけする家族連れの方にもおすすめです。
本記事では、実際に訪れて感じた見どころや混雑状況、所要時間、バリアフリー情報などを、べたきちの視点でご紹介します。
他のミュージアムの記事、上野の記事、動物の記事、障がい者割引の記事はこちら。
※トップ画像は、べたきち家の『べたねこ』。
※本企画展は全て写真撮影が可能。
※訪問前に東京農業大学「食と農」の博物館公式サイトで最新の情報を確認してください。
※記事内の情報・価格は、訪問当時のものです。



べたきち的見どころ
ネコ科は8系統!《野生のネコ全種と系統樹》

イラストレーター・キクチミロさん作画


つぶらな瞳

ヒョウの黒化個体でヒョウ柄が見える
現在、ネコ科の仲間は、2亜科14属40種が世界各地に生息しており、野生のネコは大きく8系統に分けられています。
展示では、イラストレーター・キクチミロさんが描いた『世界の野生ネコ全種』によって、それぞれの特徴や関係性が、かわいらしいイラストとともに分かりやすく紹介されていました。
例えば、動物園で人気の『ライオン』、『トラ』、『ジャガー』は、同じ『ヒョウ系統』の仲間。
一方、かわいらしい姿で人気の『マヌルネコ』や、日本の天然記念物である『ツシマヤマネコ』、『イリオモテヤマネコ』が、同じ『ベンガルヤマネコ』系統に含まれることを知り、べたきちには新しい発見でした。
また、『野生ネコ類の系統樹』では、私たちの身近な『イエネコ』が『リビアヤマネコ』系統に属し、『ツシマヤマネコ』、『イリオモテヤマネコ』とは少し離れた系統であることも分かります。
系統樹を眺めることで、長い進化の歴史の中で多様に分かれてきたことを知り、ネコ科動物の奥深さを楽しく学ぶことができました。
※種数や分類については諸説ありますが、本記事では展示内容に準拠しています。
ネコの感情を知る!《猫のきもち》

べた妻が、我が家で一緒に暮らしている『べたねこ』の気持ちを知ることができたと喜んでいたのが、『猫の気持ちから行動を知る』の展示。
この展示では、ネコにはさまざまな感情表現やコミュニケーション方法があることが紹介されていました。
特にべた妻が驚いていたのは、普段よくされている『頭突き』が“甘え”のサインであり、『短いニャ』という鳴き声が“あいさつ”の意味を持つということです。
いつもの何気ない行動にも、『べたねこ』の気持ちが込められていたのだと分かりました。
さらに、ネコの鳴き声は16種類、表情は276種類にも及ぶとされています。今回の展示を通して、べたきちもまだまだ“ネコ心”を理解できていなかったことを思い知らされました…。
ツンデレに惹かれる!《おもしろねこ研究》

東京農業大学の動物行動学研究室では、ネコの行動と人との関係について、多くの興味深い研究が行われています。
特に印象的だったのが、『ネコのツンデレに対する脳の活動』についての研究です。
猫をなでたり、一緒に遊んだりすると楽しい気持ちになりますが、実はそのとき私たちの脳(前頭前皮質)は活発に働き、さらに、たくさん触れ合えた人ほど脳の活動が高まるそうです。ここまでは、何となく予想できます。
さらにおもしろいのは、ここからです。「お手」を覚えたネコを相手に、「上手くお手をしてもらえた人」と「上手くしてもらえなかった人」の脳活動を比較したところ、「上手くしてもらえなかった人」の方が、脳の活動が活発だったというのです。
ネコの気まぐれでツンデレな行動が、私たちの脳をより刺激していたとは驚きました。
ネコ沼にハマってしまう理由が、少し分かった気がする、とてもおもしろい研究でした。今後の研究にも期待しています。
南極に行ったネコ!《オスの三毛猫『たけし』》


作者:荻原弘子 morin工房 所蔵:国立極地研究所
本展で特に印象に残ったのが、第1次南極観測隊に同行し、約1年4か月にわたって昭和基地で暮らしたオスの三毛猫『たけし』。
『たけし』は、「オスの三毛猫は航海の縁起物」という言い伝えから、お守りとして観測隊に託されました。
遺伝の関係で、オスの三毛猫は猫30,000匹に1匹ともいわれるほど珍しく、日本では古くから幸運を招く存在として大切にされてきました。
しかし、寒がりだった『たけし』は観測活動には参加せず、基地や観測船の中で、隊員たちの心を癒やすアイドルとして愛されていたそうです。
帰国後は隊員に引き取られましたが、ある日姿を消してしまいます。「帰巣本能の強い猫だから、昭和基地へ帰ろうとしたのではないか」というエピソードも残されていました。
その後の『たけし』が、どこかで元気に暮らしていたことを願わずにはいられません。
なお、南極に興味のある方には、『日本科学未来館』で開催中の『大南極展(過去記事)』もおすすめです。南極観測や昭和基地での暮らしなど、知られざる南極の世界を楽しく学べます。

番外編 激かわ!《スナネズミ》


実は、べたきちが今回の展覧会で1番癒やされたのが、展示室の外にあるバイオリウム入口付近のケージで飼育されている、かわいい『スナネズミ』です。
『スナネズミ』は、中央アジアの乾燥した草原に生息し、地下に巣穴を掘って生活する小型のげっ歯類。
ペットとして親しまれているほか、脳や行動研究などの実験動物としても利用されています。
べたきちたちが通りかかった時には、ちょうど飼育担当の方が『スナネズミ』たちをケージの外に出して、触れ合いをさせてもらえるタイミングだったので、とてもラッキーでした。
本展を観覧した後に、愛らしい『スナネズミ』の姿を見ると、どこかアメリカのアニメ『トムとジェリー』のジェリーを思い出しました。
このかわいらしさを実際に目にすると、猫派の方でも、つい心が揺らいでしまうかも!?(笑)。
べたきちとネコ
べたきち家のネコ《べたネコ》



大柄な男の子
出会ってきた猫たち《一猫一会》

2013年タイにて

2025年『ラムセス大王展(過去記事)』にて

2025年『古代DNA展(過去記事)』にて

2025年『春画展(過去記事)』にて

2026年『春画展2(過去記事)』にて

2025年『古代DNA展(過去記事)』にて

2026年『いきもの超ワールド展(過去記事)』にて
アクセス・料金・車いす&ベビーカー貸出
アクセス


博物館へは、小田急線「経堂駅」、「千歳船橋駅」から約1.7km、徒歩約20分のほか、渋谷駅や用賀駅などから路線バスでもアクセスできます。
公式サイトには、それぞれのアクセス方法が詳しく紹介されています。
べたきちは身体障がいがあるため、私たちは小田急線「経堂駅」前のタクシー乗り場からタクシーで向かいました。
しかし、当日は乗車待ちの行列ができており、タクシーに乗るまで約20分待ちました。
博物館までは直線距離では約1.7kmですが、周辺は一方通行の道路が多く、遠回りになったため、料金は1,700円かかりました。
歩くのが難しい方や荷物が多い方は、時間と費用に余裕をもって利用すると安心です。
料金
入館料は、無料です(感謝)。
ベビーカー&車いす貸出

館内には、貸出用ベビーカー(3台)と車いす(2台)が用意されています。
博物館受付でスタッフの方に声をかけると、無料で借りることができました(感謝)。
また、障がい者手帳などの所持者は、事前に連絡すれば駐車スペースを手配してもらえます。
利用する場合は、来館2日前までに博物館事務室へ申し込みましょう。
混雑状況・所要時間など
混雑状況

7月25日(土)の12時10分に入館し、12時20分頃に企画展『猫のすゝめ』の展示室へ入りました。
会場内の来館者数は適度で、混雑は感じませんでした。来場者は、猫好きと思われるお一人の方から、デート中の男女、小さなお子さん連れの家族まで幅広い印象でした。
企画展の後は、常設展示とバイオリウムも観覧しましたが、こちらも混雑はなく、車いすでも快適に見学できました。
所要時間
企画展『猫のすゝめ』のメイン会場である1階展示室は、12時20分から12時55分までの約35分間かけて観覧しました。
展示室はそれほど大きくないため、企画展のみを観覧する場合は、そんなに長く時間はかかりませんでした。
ただし、ニワトリの剥製が多くある常設展示や、植物園のようなバイオリウムも見どころ満載です。
私たちはこれらもあわせて観覧したため、閉館時間の16時30分まで滞在しました。
企画展のみであれば30分〜1時間、常設展示やバイオリウムも含めて全館をじっくり観覧する場合は、2時間〜半日程度を見込んでおくと良いと思います。
バリアフリー情報


博物館の入口にはスロープがあり、車いすやベビーカーでもそのまま入館できます。
館内は全体的に平坦で、通路幅も十分に確保されています。
エレベーターが設置されているため、2階の展示室へも車いすで問題なく移動できました。
全体としてバリアフリーに配慮された施設です。車いすからでは見学しづらい展示も一部ありましたが、全体として車いすでの見学に支障はありませんでした。
なお、先述した通り、障がい者手帳などをお持ちの方は、事前に連絡すれば駐車スペースを手配してもらえます。利用を希望する場合は、来館2日前までに博物館へ連絡してください。
最後に
本展では、ネコの進化や行動、人との関わりを、科学的な視点から楽しく学ぶことができました。
また、常設展示やバイオリウムも充実しているため、企画展とあわせて観覧すると、東京農業大学「食と農」の博物館ならではの魅力をより深く楽しめます。
帰宅したら、自宅のネコちゃんといつも以上に触れ合いたくなること間違いなし!気になった方は、ぜひ足を運んでみてください。
まだまだいっぱい見どころはあるので、ぜひ現地で個人的見どころを発見してください!
また、ぜひ他のミュージアムの記事、上野の記事、動物の記事、障がい者割引の記事もご覧ください。
※参考文献・サイト
・東京農業大学「食と農」の博物館 (2026)展示案内No.95『猫のすゝめ』
開催情報
| 名称 | 企画展『猫のすゝめ』 |
| 会期 | 2026年4月24日(金)~8月30日(日) |
| 休館日 | 月曜日、祝日 ※大学が定めた日は休館 |
| 開館時間 | 9時30分~16時30分 |
| 入館料 | 無料 |
| 会場 | 東京農業大学「食と農」の博物館 |
| 公式URL | https://www.nodai.ac.jp/campus/facilities/syokutonou/ |
最後までお読みいただきありがとうございました。ソークディー!









