2026年10月11日(日)、原宿の太田記念美術館で12月6日(日)まで開催予定の展覧会『葛飾応為「吉原格子先之図」 夜景の系譜』に行ってきました。
『葛飾応為(かつしか おうい、生年没不明)』は、江戸時代後期に活躍した浮世絵師で、『葛飾北斎』の三女。
代表作《吉原格子先之図》に見られる光と影の表現は、『江戸のレンブラント』とも称されています。
本作が登場する映画『おーい、応為(関連記事)』を観賞して以来、いつか実物を見てみたいと思っていたのですが、3年ぶりに公開されることになり、ようやく念願が叶いました!

《吉原格子先之図》では、遊郭の室内や提灯から漏れる明かりと夜の闇が印象的に描かれています。
応為は、遊女やその周りの人々を、どのような目で見ていたのでしょうか…。
本展では、映画『おーい、応為』にも登場した『渓斎英泉(関連記事)』の作品や、『歌川広重(関連記事)』が描いた夜景なども展示されており、見どころ豊富です。
葛飾応為や浮世絵が好きな方はもちろん、映画『おーい、応為』を観賞した方や、日本美術に興味がある方にもおすすめです。
本記事では、展覧会『葛飾応為「吉原格子先之図」 夜景の系譜』を実際に訪れて感じた見どころや混雑状況、所要時間、バリアフリー情報などを、べたきちの視点で紹介します。
他のミュージアムの記事、べらぼうの記事、浮世絵の記事、障がい者割引の記事はこちら。
※トップ画像は、本展のポスター。
※館内での写真・動画撮影は禁止。
※訪問前に太田記念美術館公式サイトで最新の情報を確認してください。
※記事内の情報・価格は、訪問当時のものです。



見どころ
応為の見た陰影!《No.1 吉原格子先之図》

2026年1月『すみだ北斎美術館』にて撮影
本展最大の目玉作品である葛飾応為の肉筆画《吉原格子先之図》。
映画『おーい、応為(関連記事)』を観賞して以来、いつか実物を見たいと思っていたので、ようやく念願が叶いました!
実際に作品を目の前にすると、思っていたよりも小さくてびっくり!
遊郭の室内や提灯から漏れる柔らかな光の表現は素晴らしく、夜の闇との対比も印象的でした。
応為は、遊女やその周りの人々を、どのような目で見つめていたのでしょうか…。
また、提灯の中に描かれた「應(応)」、「為」、「栄」という文字にも注目です。
これらは応為の隠し落款(らっかん、作者の記名やサインのこと)とされており、探しながら鑑賞するのも楽しいですね!

出典:ColBase (https://colbase.nich.go.jp/)
この絵は展示されてないよ!


記憶を呼び覚ます! 《No.29 月に雁》

東京国立博物館蔵 出典:ColBase
(https://colbase.nich.go.jp/)

出典:Wikimedia Commons「Japan postal week in 1949」
べたきちが「どこかで見たことがあるなぁ」と懐かしく感じたものの、なかなか思い出せなかった作品が、歌川広重の《月に雁》。
調べてみると、1949年に発行された切手の図柄に採用されていたとのこと!
べたきちは幼少期に古切手を集めていたことがあり、その頃に見た切手の記憶かも!?
思いがけず、幼い頃の懐かしい記憶が呼び覚まされました!(今は古切手を収集していません)
一方、静岡県出身で地元愛の強いべた妻は、同じく歌川広重の《東海道五拾三次之内 沼津 黄昏図》(下の写真)が印象に残ったようです。
なお、上野の東京国立博物館では、2026年12月20日(日)まで特別展『内山晋コレクション受贈記念「歌川広重 江戸のベストアングル」』が開催されています。
すでに訪問してきたので、『歌川広重展(関連記事)』も、ぜひ合わせてご覧ください!


東京国立博物館蔵 出典:ColBase (https://colbase.nich.go.jp/)
春画だけじゃないぜ!《No.44 当世廓風俗 大文字屋内ひともと》
映画『おーい、応為』に登場した浮世絵師・渓斎英泉の作品も展示されています。
べたきちが注目したのは、色っぽい美人画を得意とした英泉が、遊郭の花魁を描いた《当世廓風俗 大文字屋内ひともと》。
残念ながら、ブログに掲載できる画像が見つからなかったため、今回は「慶應義塾大学メディアセンター デジタルコレクション」の作品ページを紹介します。

2026年4月『春画展2(関連記事)』にて撮影
また、英泉は、春画も数多く手がけた絵師です。
英泉の作品が多数展示された過去の展覧会『春画展2(関連記事)』も、ぜひ合わせてご覧ください!
また、2026年11月29日(日)まで、新宿では『春画展 歌川国貞・歌川国芳』が開催中。
べたきち夫婦も、近日中に訪れたいと思っています。

東京国立博物館蔵 出典:ColBase (https://colbase.nich.go.jp/)
後期から展示!見れなくて残念…
さらに、11月7日(土)から始まる後期展示では、《岐阻路ノ駅河渡 長柄川鵜飼船》も登場します。
べたきち夫婦は2024年の岐阜旅行で、長良川の鵜飼を見学しました。
現地で見た鵜飼の様子を思い出し、この作品にも興味津々!
鵜飼をする人が蓑を着ている姿が、現代の鵜飼見学で見た姿と重なり、長く受け継がれてきた伝統を実感します。
実際に見学した鵜飼の様子などは、『岐阜旅行記(関連記事)』をご覧ください。

アクセス・車いす貸出
アクセス


会場である『太田記念美術館』へは、東京メトロ千代田線・副都心線「明治神宮前駅(原宿)」や、JR山手線「原宿駅」などからアクセスできます。
私たちは、最寄り駅の千代田線「明治神宮前駅(原宿)」5番出口から徒歩で向かいました。
5番出口からの道順はとてもわかりやすく、目の前にある『千疋屋』を右折すると、すぐに到着しました。
ただし、5番出口には階段と上りエスカレーターしかなく、エレベーターは設置されていません。
車いすやベビーカーを利用される方など、エレベーターが必要な場合は、2番出口または6番出口付近のエレベーターを利用すると便利です(詳細は駅構内図を参照)。
各駅からの詳しいアクセス方法については、太田記念美術館の公式サイトでご確認ください。
車いす貸出

※掲載許可いただきました
車いすは、入口のスタッフの方に声をかけると、無料で借りることができます(感謝)。
料金・障がい者割引
料金
| 当日窓口 | |
| 一般 | 1,200円 |
| 大学生・高校生 | 800円 |
| 中学生(15歳)以下 | 無料 |
※支払いは現金のみ
障がい者割引
障がい者手帳をお持ちの方と付き添いの方1名は、それぞれ100円引きで入館できます。
対象となる手帳について公式サイトに記載がなかったため、スタッフの方に伺ったところ、割引対象は次の3種でした。
- 身体障がい者手帳
- 療育手帳
- 精神障がい者保健福祉手帳
会場入口にて、上記の障がい者手帳、または障がい者手帳アプリ「ミライロID」(確認済)を提示してください。
混雑状況・所要時間など
混雑状況
日曜日の15時30分頃に入館しました。
券売所には少し列ができていましたが、ほとんど待つことなく入館できました。
会場内は、壁に展示されている浮世絵を見ながら、ゆっくりと回って観覧する形式です。
車いすで移動していても、他の来場者と接触しそうになる場面はなく、混雑感もありませんでした。
応為の肉筆画《吉原格子先之図》の前には、多少の人だかりがありましたが、問題なく観賞することができました。
スタッフの方によると、開館直後の午前中は比較的混雑するそうです。
一方、夕方頃は比較的空いていることが多いとのことでした(17時30分閉館)。
私たちが訪れた15時30分頃も、比較的空いている時間帯だったようです。
会期終盤は混雑が予想されるため、ゆったりと観覧したい方は、早めの来館がおすすめです。
所要時間
15時30分から16時30分頃まで、約1時間かけて観覧しました。地下1階の展示室で上映されている映像は観賞していません。
大きな美術館ではなく、体力のないべたきちにとってもちょうどよい規模感でした(詳細はプロフィールへ)。
浮世絵ファンの方や、映像展示も含めてすべて観賞したい方、開館直後の混雑する時間帯に訪れる方は、もう少し時間に余裕を持っておくと安心です。
バリアフリー情報
車椅子をご利用のお客様へ
当館にはエレベーター及びスロープの設置がないため、建物の構造上及び安全管理上、1階展示室のみのご見学とさせていただきます。なお電動カート等の使用はご遠慮ください。何卒ご了承くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。ご不明な点などありましたら、お電話にて美術館に直接お問い合わせ下さい。
引用:基本情報│太田記念美術館
会場となる展示室は、1階、2階、そして地下1階に映像展示があります。
しかし、公式サイト(上の文章)にも記載されているように、館内には階段のみでエレベーターが設置されていません。
そのため、車いすでしか移動できない方は、1階の展示室のみの観覧となります。
ただ、本展の目玉である葛飾応為の《吉原格子先之図》は1階に展示されているため、車いすの方でも観覧できます。
また、べたきちのように、自力で階段を上がれる場合は、2階にもアクセスできました。
今回、男性スタッフの方に車いすを持ち上げていただけました。大変助かりました(大感謝!)。
展示室内は全体的に平坦で移動しやすく、車いすのままでも十分に楽しめる内容でした。
不安な方は、事前に電話で問い合わせてみるとよいと思います。
最後に
本展では、葛飾応為の《吉原格子先之図》を中心に、江戸時代から近代にかけて、浮世絵師たちが描いた夜の情景を楽しむことができました。
前期と後期で展示作品の入れ替えがあるため、訪れる時期によって異なる作品に出会えます。
また、上野では特別展『歌川広重(公式サイト)』、新宿では『春画展 歌川国貞・歌川国芳(公式サイト)』も開催中です。
浮世絵好きの方は、こちらもぜひチェックしてみてください!
べたきちが訪れた『歌川広重展(関連記事)』の観覧レポートや、過去に訪れた『春画展1(関連記事)』、『春画展2(関連記事)』の記事も、合わせてご覧ください。

まだまだいっぱい見どころはあるので、ぜひ現地で個人的見どころを発見してください!
また、ぜひ他のミュージアムの記事、べらぼうの記事、浮世絵の記事、障がい者割引の記事もご覧ください。
開催情報
| 名称 | 『葛飾応為「吉原格子先之図」 夜景の系譜』 |
| 会期 | 2026年10月6日(火)~12月6日(日) 前期:10月6日(火)~11月3日(火・祝) 後期:11月7日(土)~12月6日(日) ※「吉原格子先之図」は通期展示 |
| 休館日 | 10月19日(月)、26日(月)、11月2日(月)、4日(水)~6日(金)、9日(月)、16日(月)、24日(火)、30日(月) |
| 開館時間 | 10:30~17:30 ※入館は17:00まで |
| 入場料 ※当日券 | 一般:1,200円、大学生・高校生:800円、中学生(15歳)以下:無料 ※障がい者手帳の提示で本人と付添者1名は各100円引き ※支払いは現金のみ |
| 会場 | 太田記念美術館 東京都渋谷区神宮前1-10-10 |
| 公式URL | https://www.ukiyoe-ota-muse.jp/katsushikaoi2026/ |
最後までお読みいただきありがとうございました。ソークディー!








