2026年3月某日、東京ミッドタウン日比谷のTOHOシネマズで、3月6日(金)公開の映画『ウィキッド 永遠の約束』日本語吹替版を鑑賞してきました。
映画『オズの魔法使(1939年)』を幼少期から何度も観てきて、さらに学生時代のクラス劇では“臆病なライオン役”を演じたこともあるべたきちにとって、『オズ』はとても思い出深い物語です。
前作の映画『ウィキッド ふたりの魔女』(過去記事)に続くパート2となる本作では、エルファバとグリンダの友情が試され、明るい場面ばかりではありません。
それでも、華やかな映像と様々なオマージュが散りばめられており、大満足の内容でした。
今作でも、映画『オズの魔法使』とのリンクも随所に見られ、どのように物語が終着するのか、ドキドキしながら観賞しました。
ちなみに、涙もろいべた妻は、とあるシーンでずっと泣いていたそうです(笑)。
映画『オズの魔法使』のファンはもちろんのこと、ファンタジー好き、ミュージカル好き、ディズニー映画好き、かわいい衣装好きなどあらゆる方におすすめです。
また、ミッドタウン日比谷の周辺では、映画『ウィキッド』関連のイベントも多数開催中。
両魔女の衣装やグリンダのシャボン玉、黄色いレンガの道などがあり、映画以外でも楽しめます。古参のファンにも、新参のファンにもおすすめです!
ぜひ『ウィキッド関連イベント』の体験記(過去記事)も、合わせてご覧ください。


少し映画情報
物語は、ドロシーがやって来る少し前のオズの世界から始まります。前作でオズの国の秘密を知ったエルファバが、その真実を国民に明かそうと孤軍奮闘する姿が描かれます。

オズの国に隠された真実を知り、それぞれの道を歩むことになったエルファバとグリンダ。“悪い魔女”として悪名を着せられ民衆の敵となったエルファバは、言葉を奪われた動物たちの自由のために戦い続けていた。一方“善い魔女”となったグリンダは、希望の象徴として名声と人気を手にするも、その心にはエルファバとの決別が深い影を落としていた。和解を試みるもその願いは届かず、 ふたりの溝はさらに深まっていく。さらに、突如現れた“カンザスから来た少女”によって、オズの国の運命も大きく動き出す。世界に暗雲が立ち込める中、ふたりの魔女はもう一度、かけがえのないかつての友と向き合わなければならない。自分自身と、世界そのものを―――永遠に変えるために。
引用:Wicked│STORY
日本語吹替には前作と同様、エルファバ役『高畑充希』、グリンダ役『清水美依紗』の歌唱力抜群のお二人。
上映時間は、前作が161分だったのに対し、今作は138分。やや短縮されていますが、それでも長尺であることに変わりはありません。
事前にトイレは、必ず行きましょう。
ちなみに私たちは、今回では上映時間が減少したため、前作のようなプレミアムシートにはしませんでした。
事前知識はどこまで必要か?
まず、前作の映画『ウィキッド ふたりの魔女』の観賞は必須です。
AmazonプライムやWOWOWの契約者であれば、追加料金なしで観賞できます。Hulu、U-NEXTでは、440円でレンタル配信されていました。
また今作では、映画『オズの魔法使』とのリンクも随所に見られます。
未視聴の方は、あらかじめ観ておくと、より作品を楽しめると思います。
こちらはAmazonプライム、U-NEXTの契約者なら追加料金なしで鑑賞可能です。Huluでは330円でレンタル配信されていました(すべて2026年3月11日調べ)。
ちなみに、べたきちは今回もミュージカル舞台『ウィキッド』は未鑑賞で、ストーリーの予習もしていません。
まずはネタバレを調べずに観ることを、おすすめします!

『吹替版』観賞予定の方は早めに!
私たちは前作同様、映像をじっくりと見たいため『吹替版』を選びました。
吹替も歌もめちゃくちゃ上手で素晴らしかったです!
ただし、『吹替版』の上映回数は少なく、スクリーンも比較的小さめです。
私たちの訪れた公開直後の日比谷のTOHOシネマズであっても、IMAXやDolby Atmos対応の大スクリーンで上映されていたのは『字幕版』のみでした。
『吹替版』で観賞したい方は、上映回数やスクリーンの選択肢がどんどん少なくなってきてしまうので、早めの観賞をおすすめします。
お子さんなど、『吹替版』を必要としている方はきっと多いはず。『吹替版』でも、もう少し選択肢があるとうれしいのに!
べたきち的感想(ネタバレあり)
パンフレットは、購入していません。あくまでも、べたきちの個人的視点ですので、気分を害さずにお願いします。
『ネッサローズ』にとっては悲劇!

約10年前から身体障がいを抱えて生活しているべたきち(プロフィール)にとって、エルファバの妹で、車いすの身体障がいを持つ『ネッサローズ』は特に気になる存在です(過去記事の映画『ウィキッド1』も参照)。
映画『オズの魔法使(1939年)』では、落ちてきた家の下敷きになって命を落としてしまう運命にある人物。今作ではどのような描かれ方になるのか、ドキドキしながら観賞しました。

しかし、待っていたのはとてもダークで悲しい展開でした。
マンチカンの提督であった父を亡くし、さらに姉のエルファバには裏切られたと感じている『ネッサローズ』。
そんな彼女の心の支えになっていたのが、身の回りの世話をしてくれる『ボック』でした。
ところが、『ボック』はエルファバと『ネッサローズ』による不完全な魔法によって、ブリキ男へと姿を変えられてしまいます。
唯一の支えだった『ボック』を失い、さらに飛んできた家の下敷きとなり、あっけなく命を落としてしまう『ネッサローズ』。
しかも、ドロシーには大切な靴まで奪われてしまいます。
『ネッサローズ』の視点で見てみると、今作の彼女の人生はあまりにも過酷で、救いの少ないものだったように感じました。
勝手に親近感を抱いていたべたきちにとっては、原作とは異なるハッピーエンドをどこか期待してしまっていたこともあり、やりきれない思いが残りました。
『マダム・モリブル』が怖い!

シズ大学の学長で、天気を操る魔法を使う『マダム・モリブル』(上の画像の左)。
今作では、物語の中でも特に強い存在感を放つ悪役です。
前作では、エルファバに魔法の個人授業をするほど近しい関係でした。
しかし今作では、オズの国の報道官として国民に働きかけ、あらゆる手段でエルファバを捕らえようとします。
特に印象的なのは、“偽の情報”によって国民が扇動されていく姿です。
その様子は、近年私たちの社会でも問題となっている“フェイクニュース”や“陰謀論”の広がりと重なって見えました。
細々とではありますが、ブログやSNSで情報発信をしているべたきちとしては、まず自分が『マダム・モリブル』のように“フェイクニュース”を拡散する側にならないことを、強く意識したいと改めて感じました。
そして、オズの国の国民のように簡単に扇動されてしまわないよう、何が真実で何がフェイク(嘘や誤情報)なのかを見極める力を養っていきたいと思います。
印象に残ったシーン
“悪い魔女”とされたエルファバが、嘘のない真実を明かす=“善いこと”をするために、信念を貫いて行動する姿は、素直にカッコいいと感じました。
同時に、正しいことが必ずしも報われるわけではないという、現実の不条理も強く感じさせられます。
また、作中で『オズの魔法使い』が放った「人々は真実ではなく、信じたいことを信じる」という言葉も、とても印象に残りました。
この言葉は、オズの国の人々だけではなく、現実世界を生きる私たちにも向けられているように思えます。
先述したように、“偽の情報”に惑わされる人々の姿は、現代社会で問題となっているフェイクニュースや陰謀論とも重なります。
緑色の皮ふという“見た目”の違いから偏見や差別を受け続けてきた『エルファバ』の言葉よりも、見た目が整った人や権威ある立場の人の言葉を信じたくなる──そんな人間の心理は、残念ながらオズの国でも変わらないのかもしれません。
夢と魔法の国であるはずのオズの世界でも、群衆心理は現実と変わりません。エメラルドシティの民衆が、あっという間に空気を変え、エルファバを敵視していく姿には、正直なところ恐怖すら覚えました。

また、べた妻の強く印象に残った場面は、ネッサローズが家に押し潰された後に起こる『エルファバ』と『グリンダ』の激しい殴り合いのシーンです。
かつては互いを理解し合い、支え合っていた2人が、魔法を使わず真正面からぶつかり合う姿は、まるで互いの気持ちを確かめ合っているようにも見え、とても切なく感じました。
真の友情がなければ成り立たない殴り合い──そんなふうにも思えて、べた妻にとっては特に印象に残った場面だったそうです。
疑問が残った点
物語を楽しみながらも、少し気になった点もありました。
まず、『エルファバ』、『グリンダ』、『フィエロ』の恋愛関係の変化です。
3人の関係が大きく動くのですが、その変化がやや急に感じられました。
特に、映画パート1を思い返すと、『フィエロ』と『エルファバ』の間にそこまで強い恋愛要素が描かれていたかな?と、少し疑問に感じたのが正直なところです。
もちろん惹かれ合う雰囲気はありましたが、今作での展開はやや駆け足に感じました。

もう1つ気になったのは、『フィエロ』と召使いの猿『チステリー』の関係です。
『フィエロ』は『チステリー』の主人であり続け、さらには『エルファバ』に従うよう指示を出す場面もありました。
ただ、あの状況の中でその関係性がどのように維持されていたのかは、少し分かりにくく感じました。
細かい部分ではありますが、もう少し説明があれば、より納得して観られたかもしれません。
最後に
幼い頃から映画『オズの魔法使』を観てきたべたきちにとっては、オズの世界の“裏側”がどのようにつながっていくのかを見ることができ、とても興味深い体験でした。
まだ観ていない方は、ぜひ前作『ウィキッド ふたりの魔女』を観てから、映画館へGO!
そして映画を観た後には、東京ミッドタウン日比谷周辺で開催されているウィキッド関連イベントもあわせて楽しむのがおすすめです。
オズの世界を、映画でも現実の街でも味わえる──そんな特別な体験になると思います。

また、本作を観て、ミュージカル『ウィキッド』も俄然観たくなりました!
調べてみたところ、ミュージカル『ウィキッド』は2027年初夏に東京・JR東日本四季劇場[春]で上演予定とのこと(参照:劇団四季公式サイト)。
チケットは争奪戦必至だと思いますが、ぜひ行ってみたいです。
もしよかったら、他の映画レビューの記事もご覧ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。ソークディー!










