2024年6月14日(土)、2025年6月6日(金)公開のディズニーの実写映画『リロ&スティッチ』日本語吹替版を鑑賞してきました。
べたきち夫婦は、アニメ版映画『リロ&スティッチ』をこれまで観たことがなく、6月6日の金曜ロードショーで初めて鑑賞しました。
スティッチって、遺伝子操作によって生み出された“怪物”だったんですね。ディズニーランドの『チキルーム』に登場するスティッチの謎が解けました!
脚本には多少の変更があるものの、アニメ版と同様、親子で楽しめる温かいストーリー展開となっています。
『破壊衝動』がプログラムされているとは思えないほど、スティッチはいい“オハナ”ですね。
涙もろいべた妻は、今回もやっぱり泣いていました(笑)。
ディズニー作品や『リロ&スティッチ』のファンはもちろん、親子連れやカップルなど全世代におすすめの映画です。
詳細はディズニー公式サイトをご覧ください。
料金・混雑具合
障がい者割引 1,000円×2 (通常は2,000円)
Dolby Atmos 200円×2
人気のディズニー映画の実写版だけあって、ほぼ満席でした。
お子さん連れ、カップル、お一人様で鑑賞に来ている方など、多様な顔ぶれが見られました。
映画『リロ&スティッチ』が、どの世代にも愛されていることが伺えます。
べたきち的感想(ネタバレあり

あくまでも、べたきちの個人的視点ですので、気分を害さずにお願いします。
タテジマキンチャクダイは群れない…!

魚類について大学院まで研究し、修士号を持つべたきちとしては、冒頭のある一瞬のシーンがどうしても見逃せませんでした。
映画が始まって間もない場面で、リロが魚たちに餌をあげる際、カラフルな『タテジマキンチャクダイ』の群れが登場します。
この魚は、私が研究していた南の島でもよく見かけた熱帯性魚類で、美しく有名なため、群れで登場させたくなる気持ちはわかります。
しかし、実際には『タテジマキンチャクダイ』が群れを作ることはないんです!
もし複数でいるとしても、♂♀のペアまで。群れさせるとケンカしてしまうのです。
ナニが海洋生物学を専攻する大学へ進学をするという脚本だからこそ、こうした魚の生態に関する細かな点にも、気をつけてほしかったです
『ヤングケアラーの問題』
『ヤングケアラー問題』についても、考えさせられる内容でした。
アニメ版・実写版ともに、亡くなった両親の代わりに姉のナニがリロの世話をし、なんとか施設に入れられるのを阻止しようと奮闘します。
ナニの姿はコミカルに描かれてはいるものの、決してきれいごとでは語れない現実的な問題だと思います。
近所で同じような状況が起きたら、福祉的介入として、どのような対応かベストなのだろうかと考えさせられました。
実写版ではアニメ版から脚本が変更され、ナニが無事に自分の望む大学へ進学する姿が描かれており、その点では安心することができました。
福祉的介入の難しさを実感させられます。
『みにくいアヒルの子』のシーンを削除しないでほしかった
アンデルセン童話『みにくいアヒルの子』の絵本を読み、スティッチが『家族』(ハワイ語では『オハナ』)について考え始める、とても印象深いシーンが削除されていたのは残念でした。
本来、『破壊衝動』しかプログラムされていないはずスティッチが、『オハナ』を求め始める重要な場面だと思うのですが、なぜ削除されてしまったのでしょうか。
ちなみに、べたきちは、1939年に製作されたディズニーのカラー短編映画『みにくいアヒルの子』を幼少期から観ており、とても懐かしく感じました。
YouTubeでも無料公開されており、9分と短いので、未視聴の方はぜひご覧ください。名作です。
MRI 日本の医療保険制度のありがたさ

映画の後半、リロが海で溺れてしまったため、病院でMRI検査(磁気共鳴画像法)が必要になるシーンがありました。
そこでナニは、自分が医療保険に加入し忘れていたことに気付き、その重大さを実感します。
この場面は、MRI検査を安価に受けられる国民皆保険制度のある日本では、少し分かりにくいかもしれません。
実は日本は、MRI大国であり※1、比較的簡単に検査を受けることができます。自己負担額もおおよそ数千円程度と安価です。
一方、アメリカではMRI検査に数十万円かかることもあり、保険の有無やプランによって自己負担額が大きく変わります。
こうしたアメリカの医療事情があるため、医療保険に加入していなかったナニが「こんな高額、払えない!」と狼狽したのですね。実際、いくらかかったのか…(汗)。
これまでべたきちも、何度もMRI検査を受けてきて、その恩恵を受けてきました。
医療費の増大が問題視される昨今ですが、日本の医療保険制度のありがたさを改めて実感しました。
※1 2020年のOECDの28ヶ国の国際比較では、人口100万人当たりのMRI台数において、日本は平均の約3倍と圧倒的1位の保有国。1位日本は57.39台、2位アメリカ34.66台、28ヶ国平均18.57台。(参照:the Global Economy「Magnetic resonance imaging units – Country rankings」)
地球外生命体は存在するか?
私達の住む宇宙にはスティッチのような地球外知的生命体、つまり『宇宙人』はいるのでしょうか?
その問いに科学的な視点から挑むのが、『宇宙生物学』という学問分野です。
生物も宇宙も好きなべたきちが、さらに宇宙に惹き込まれるきっかけとなったのが、新書『宇宙生物学で読み解く「人体」の不思議』でした。私はこの本で、初めて『宇宙生物学』という分野があることを知りました。
2013年に出版された本で決して新しくはありませんが、宇宙に生命が誕生するためにどのような環境が必要か、そしてその環境下で誕生した人類にはどのような特徴があるのか、といった内容を分かりやすく解説しており、『宇宙人』のみならず医学に関心のある方にもおすすめです。
いつかスティッチやプリークリーのようなかわいらしい『宇宙人』に出会ってみたいものですね。(もしかしたら、もう地球に来ているかも…!?)

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最後までお読みいただきありがとうございました。ソークディー!