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べたきち
四肢麻痺の身体障がい者で手帳保持のアラフォー。
30歳でギラン・バレー症候群、脊髄炎を発症、さらに再発し病名が指定難病CIDPに変更される。
元理科教員であり、興味関心の幅広め。
毎週末、妻と博物館や映画へ繰り出す。
東京在住で谷根千、上野近辺によく出没する。
難病障がい者がアクティブ活動に役立つ情報を発信します!

【体験記】特別展『氷河期展』科博│混雑状況、所要時間、見どころなど

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2025年8月3日(日)、上野の国立科学博物館で10月13日(月・祝)まで開催予定の特別展『氷河期展 人類が見た4万年前の世界』に行ってきました。

氷河期(または氷河時代)とは、大陸や山岳に大規模な氷床や氷河が広がる時代のこと。

この時代は、寒冷化して氷床・氷河が拡大する『氷期』と、温暖化してそれらが縮小する『間氷期(かんぴょうき)』が繰り返されます。

実は現在も、南極やグリーンランドには氷床・氷河が存在しているため、地球は『氷河期の中の間氷期』にあたります。

近年は地球温暖化が問題視されていますが、地球誕生から約46億年という長い歴史の中で見ると、実は現在は比較的『寒い時期』に属しているのです。

かつての人類は、今よりもはるかに寒冷な『氷河期の中の氷期』に、巨大動物たちと共に暮らしていました。

本展覧会では、約4万年前の『氷期』の世界にタイムスリップし、当時の巨大動物の大迫力を体感できました。

教科書でもおなじみの『ネアンデルタール人』『クロマニョン人』日本初公開の頭骨も展示されており、見逃せません。

哺乳類や巨大動物が好きな方はもちろん、人類の進化に興味がある方、高校で生物を学んだ方、さらには幼い頃に映画『ドラえもん のび太の日本誕生』を観た方にとっても、興味深く学べること間違いなしです。

他のミュージアムの記事上野の記事谷根千の記事障がい者割引の記事はこちら。

※トップ画像は第3章『氷河期の日本列島』の『ナウマンゾウ』

※写真撮影が可能。フラッシュの使⽤、⾃撮り棒、三脚等の撮影補助機材の使⽤は禁止。

※訪問前に国立科学博物館公式サイトで最新の情報を確認してください。

※記載の情報・記事内の価格は、訪問当時のものです。

特別展会場横の『氷河期展』の大看板
特別展会場横の『氷河期展』の大看板
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料金・障がい者割引など

当日券・障がい者割引

 当日券 障がい者手帳保持者・
その介助者1名
 一般・大学生2,300円無料
 小・中・高校生600円無料
 未就学児無料無料

※特別展入場チケットで常設展示も観覧可能です。

※障がい者手帳保持者とその介助者1名は、手帳を入口スタッフの方に見せると無料で入館できます(感謝)。

車いす貸出

車いすは、特別展の入口スタッフの方に声をかけると、無料で借りることができます(感謝)。

混雑状況・所要時間など

混雑状況

券売所に並ぶ人々
券売所に並ぶ人々
『プロローグ』部分は最も混雑している様子
『プロローグ』部分は最も混んでる

日曜日の14時40分頃に来館しました。

夏休み期間中だったということもあり、特別展の券売所にはやや列ができていました。

館内は、過去の特別展『鳥』ほどではありませんが、特別展『古代DNA』よりは混雑している印象でした。(詳細は過去の記事「特別展『鳥』」「特別展『古代DNA』」を参照)

特に最初の『プロローグ』部分は人が多く、車いすではやや進みにくかったです。

所要時間

14時45分から閉館の17時まで、約2時間15分かけて観覧しました。

ただし、解説文をじっくり読みたい方や特設ショップでゆっくり選びたい方は、さらに時間に余裕を持つと安心です。

会期終了間近は混雑が予想されるため、来館の際は十分に時間を確保して訪れることをおすすめします。

2025/10/07追記 夜間開館あり

2025年10月10日(金)〜10月13日(月・祝)の4日間は19:00まで開館です。(入場は18:30まで)

バリアフリー情報

大型の展示物が多く、車いすからでも見やすい構成になっていました。

特別展会場へはエレベーターで移動でき、全体的に段差のないバリアフリー対応がなされています。

べたきち的見どころ

『氷河期展』の会場地図
『氷河期展』の会場地図 3章に分かれている

大迫力!《巨大動物の骨格標本と復元模型》

『ケナガマンモス』の大きな生体復元模型
『ケナガマンモス』の大きな生体復元模型
『ギガンテウスオオツノジカ』の生体復元模型と骨格標本

かつてヨーロッパの乾燥した草原地帯には、『氷河期のメガファウナ(巨大動物群)』と呼ばれる大型の哺乳類が生息していました。

『ケナガマンモス』や『ケサイ』、『ギガンテウスオオツノジカ』などの骨格標本と生体復元模型は見る者を圧倒します。

これらの巨大動物に会うためだけでも、訪れる価値十分ありです。

家畜牛の祖先《オーロックス》

『オーロックス』の生体復元模型と骨格標本
『オーロックス』の生体復元模型と骨格標本

『オーロックス』は、かつてヨーロッパやアジアに生息していた野生の大型ウシで、現在の家畜牛の祖先にあたります。

野生のオーロックスは17世紀に絶滅してしまいましたが、その遺伝子は家畜牛を通して現代まで受け継がれています。

私たちが今、美味しい牛肉や乳製品を食べられるのも、このオーロックスのおかげ。そう思うと、ありがたくて手を合わせたくなります!

サーベルタイガー《スミロドン・ファタリス》

『スミロドン・ファタリス』の頭骨
『スミロドン・ファタリス』の頭骨

『スミロドン・ファタリス』は、かつて南北アメリカ大陸に生息していた『サーベルタイガー』の代表的な種。

最大の特徴は、鋭く長い犬歯。氷期を代表する捕食者として、多くの人が真っ先に思い浮かべる存在でしょう。

アラフォーのべたきちにとっては、幼い頃に繰り返し観た映画『ドラえもん のび太の日本誕生(1989年公開)』に登場した姿が今も強く印象に残っています。

大きな牙はロマンがあってかっこいいですよね!

最強のウルヴァリン!《クズリ》

『クズリ』の剥製
『クズリ』の剥製 そんなに獰猛には見えない!?

『クズリ』は、鋭い爪と強靭な顎を持ち、自分より大きな獲物にも立ち向かう、イタチ科の屈強なハンター。現在も絶滅しておらず、寒冷な地域に生息しています。

英名は『ウルヴァリン』。その獰猛さから、マーベル作品の人気キャラクター『ウルヴァリン』の名前の由来にもなっています。

ちなみに、べたきちの愛読マンガ『ゴールデンカムイ』の14巻・15巻にも登場します。

かつては上野動物園で飼育されていたそうですが、現在の日本の動物園では見られないとのこと。生きている姿を拝めないのは残念ですが、ここでは貴重な剥製を見ることができます。

日本初公開!《ネアンデルタール人とクロマニョン人》

『ネアンデルタール人』の頭骨
『ネアンデルタール人』の頭骨
『クロマニョン人』の頭骨
『クロマニョン人』の頭骨

『ネアンデルタール人(ホモ・ネアンデルターレンシス)』は、かつてヨーロッパや西アジアに生息していた人類の一種で4万年前までには絶滅しました。

クロマニョン人(ホモ・サピエンス)』は、約4万年前にヨーロッパへ登場した現生人類で、現代人の直接の祖先にあたります。

これら『世界一有名な頭骨』が初来日なので、拝まない訳にはいきません。(※セキュリティレベルも高かったです)

また、近年のDNA解析により、ホモ・サピエンスがネアンデルタール人やデニソワ人と交雑していたことも明らかになってきました。今後の研究成果からも目が離せません。

高い技術力の証!《縫い針》

『クロマニョン人』の復元模型
『クロマニョン人』の復元模型 おしゃれな服!
動物の骨で作られた『針穴付きの針』

復元された『クロマニョン人』の模型には、おしゃれな衣服がまとわせてあり、当時の人類がすでに高度な縫製技術を持っていたことが伺えます。

服飾に関心のあるべた妻は、道具となる針から衣服の材料である毛皮まで、自分たちでそろえていた点に深く感銘を受けていました。

日本人祖先と共存!《日本三大絶滅動物》

『ハナイズミモリウシ』の骨格標本
『ハナイズミモリウシ』の骨格標本
『ヤベオオツノジカ』の骨格標本
『ヤベオオツノジカ』の骨格標本

『ナウマンゾウ(トップ画像)』、『ハナイズミモリウシ』、『ヤベオオツノジカ』の日本三大絶滅動物

約3万8000年前に大陸から日本へ渡ってきた現生人類、つまり私たち日本人の祖先の手によって滅ぼされたのでしょうか!?

約1万7000前の人骨《浜北人》

『浜北人』の人骨 20歳代の女性と推定されている
『浜北人』の人骨 20歳代の女性と推定されている

『浜北人の人骨』は、静岡県浜松市で発見された約1万7000年前(旧石器時代末期)の人類の化石。

縄文人のルーツを探る手がかりとなる、日本最古級の人骨が、べた妻の出身地である静岡県から見つかっていたこともあり、特に印象に残りました。

当時はトラやヒョウといった大型肉食動物も生息しており、厳しい氷期の環境下で、祖先がどのように暮らしていたのかに思いが巡ります。

最後に

今回の『氷河期展』を通じて、『氷期』の厳しい自然環境と、そこに生きた人類や巨大動物たちの姿に触れることができ、改めて『人類が歩んできた道のり』を実感できる貴重な体験になりました。

『氷河期』の世界に興味がある方はもちろん、動物や人類の進化に関心のある方にもおすすめの展覧会です。

まだまだいっぱい見どころはあるので、ぜひ現地で個人的見どころを発見してください!

また、ぜひ他のミュージアムの記事上野の記事谷根千の記事障がい者割引の記事もご覧ください。

開催情報

名称特別展『氷河期展 人類が見た4万年前の世界』
会期2025年7月12日(土)〜10月13日(月・祝)
休館日9月29日(月)
開館時間9時~17時(入場は16時30分まで)
10月10日(金)~13日(月・祝)は19時閉館(入場は18時30分まで)
入場料
※当日券
一般・大学生 2,300円
小・中・高校生 600円
※未就学児は無料。※障害者手帳をお持ちの方とその介護者1名は無料。
※学生証、各種証明書をお持ちの方は、入場の際にご提示ください。
会場国立科学博物館
東京都台東区上野公園7-20
公式URLhttps://hyogakiten.jp/

最後までお読みいただきありがとうございました。ソークディー!

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