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べたきち
四肢麻痺の身体障がい者で手帳保持のアラフォー。
30歳でギラン・バレー症候群、脊髄炎を発症、さらに再発し病名が指定難病CIDPに変更される。
元理科教員であり、興味関心の幅広め。
毎週末、妻と博物館や映画へ繰り出す。
東京在住で谷根千、上野近辺によく出没する。
難病障がい者がアクティブ活動に役立つ情報を発信します!

【体験記】浮世絵の頂点!『五大浮世絵師展』上野の森美術館│混雑状況、所要時間、個人的見どころなど

『東洲斎写楽』の『三代目坂東彦三郎の鷺坂左内
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2025年5月31日(土)、上野の森美術館で2025年7月6日(日)まで開催予定の展覧会『五大浮世絵師展 歌麿 写楽 北斎 広重 国芳』に行ってきました。

誰もが知る五人の高名な浮世絵師による作品、約140点が一堂に会する本展。

テーマは『推ヲ、探セ』。

テレビやポスターなどで見たことのある『浮世絵』の“本物”を鑑賞できて、感動しました!

NHK大河ドラマ『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』(公式サイト)の主人公・蔦屋重三郎にゆかりのある絵師たちの作品も多数展示されているため、『べらぼう』を視聴中の方には特におすすめです。

ちなみに、べたきちは美術には疎いですが、東京国立博物館で開催中の特別展『蔦屋重三郎』から、謎多き絵師『東洲斎写楽』推しになりました!

あなたの推しは誰ですか!?

なお、特別展『蔦屋重三郎』は、6月15日(日)までですので、お早めに(関連記事:特別展『蔦屋重三郎』)。

『浮世絵』が好きな方はもちろん、妖怪が好きな方、日本史や美術史を学ぶ学生さんも必見です。小学生くらいのお子さんを何人も見かけました。

来場者全員が無料で音声ガイドが聞けますので、スマホ、イヤホン、ヘッドホンを忘れずに!

トップ画像は、『東洲斎写楽』の『三代目坂東彦三郎の鷺坂左内(ばんどうひこさぶろう さぎさかさない』です。

他のミュージアムの記事上野の記事谷根千の記事障がい者割引の記事はこちら。

※一部作品の写真撮影が可能。フラッシュの使⽤、⾃撮り棒、三脚等の撮影補助機材の使⽤は禁止。

※行く前は上野の森美術館公式サイトで最新の情報を確認してください。

※記事内の価格は、訪問当時のものです。

目次 読みたい場所へジャンプ!

アクセス

美術館の迫力のある巨大な看板
迫力のある巨大な看板
美術館の入口
この日は生憎の雨

JR上野駅の「公園口」からが最寄りで、徒歩約3分。

「中央口」や「不忍口」からお越しの方、または上野周辺を散策された方、足腰に不安のある方は、「上野の森さくらテラス」(公式サイト)や「上野バンブーガーデン」(公式サイト)に設置されているエレベーターを利用すると便利です。

車いすユーザーの方もバリアフリーでアクセス可能です。

料金・障がい者割引・車いす貸出

料金

当日券
一般2,000円
高校・専門・大学生1,500円
小・中学生800円

未就学児は無料

障がい者割引

障がい者手帳保持者とその介助者1名まで、当日料金の半額で入館できます。事前購入は不要です。

対象の手帳は、身体障害者手帳、愛の手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、被爆者健康手帳。

チケット売り場にて上記の障がい者手帳を提示してください。

車いす貸出

入口左側にある車いす
入口左側にある車いす

貸し出し用の車いすが3台あります。

スタッフの方に声をかけると貸出してもらえます。利用は無料です(感謝)。

混雑状況・所要時間など

混雑状況

14時53分頃の会場の様子 かなり混雑している様子
14時53分頃の会場の様子 かなり混雑していた

土曜日の14時45分頃に入館しました。

5月17日(土)夕方に訪れた東京国立博物館の特別展『蔦屋重三郎』と比べると、会場の規模が小さいためか、こちらのほうがかなり混雑しているように感じました(参考記事:特別展『蔦屋重三郎』)。

観覧は自由観覧形式で、空いている場所から自由に見て回ることができます。ただし、実際には一列または二列になって、ゆっくりと進む形でした。

慎重に進みましたが、車いすでは他の方と接触してしまう場面もありました。

べた妻は、他の方にぶつからないようにと気を遣って疲れていました。車いすユーザーの方は、平日の来館を強くおすすめします。

スタッフの方によると、午前中はさらに混雑していたとのこと。そのため、混雑を避けたい場合は、やはり平日が望ましいです。

週末に訪れる場合は、昼食の時間帯か、15時以降の来館が比較的おすすめです。

所要時間

14時45分から閉館直前の16時50分までの約2時間5分かけて観覧しました。

軽めのファンの私達としては、丁度良かったと感じています。

ゆっくりと観覧したい方、特設ショップに寄る方などは最低3時間は想定しておくと良いかと思います。

バリアフリー情報

会場は1階と2階にあります。車いすをご利用の方も、エレベーターで2階にアクセスできるため問題ありません。

会場内は全体的に平坦で、バリアフリーに対応しています。

ただし、先述の通り、混雑時には車いすでの観覧が困難となる場合があると思います。

べたきち的見どころ

会場への通路 五大浮世絵師がお出迎え
会場への通路 いい雰囲気
展覧会のフォトスポット
フォトスポット

『喜多川歌麿』と『東洲斎写楽』については、特別展『蔦屋重三郎』にて取り上げたので、ここではそれ以外の絵師の浮世絵を見どころとして選びました。

撮影不可の浮世絵は、以下のサイトからパブリックドメインの画像をお借りしました。(参照:浮世絵検索データベース東京富士美術館)

葛飾北斎

《北斎漫画》

『北斎漫画』は、北斎が弟子たちへの絵見本として描いた人物、動物、植物、景色、妖怪などありとあらゆる事柄ををまとめた書籍で、『富嶽三十六景』シリーズと並ぶ代表作です。

べたきちの甥っ子は妖怪が大好きで、『北斎漫画』の本を持っています。

その実物を目の当たりにでき、うれしかったです。

《富嶽三十六景》の《神奈川沖浪裏 (かながわおきなみうら)》

葛飾北斎《冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏》
葛飾北斎《冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏》東京富士美術館蔵 「東京富士美術館収蔵品データベース」収録 (https://www.fujibi.or.jp/collection/artwork/03628/)

『浮世絵』と言えばこれ、と言うほど有名な『神奈川沖浪裏』。『グレートウェーブ』として、世界的にも知られています。

本展のパンフレットや看板にも載っている世界的な作品を初めて観覧できて、感動しました!

《百物語》の《笑ひはんにゃ》

葛飾北斎《笑ひはんにゃ》
葛飾北斎《笑ひはんにゃ》© The Trustees of the British Museum クリエイティブ・コモンズ・ライセンス(表示4.0 国際)(https://www.britishmuseum.org/collection/object/A_1921-0511-0-14)

子どもの頃よく見た、1963年公開の映画『妖怪百物語』を思い出しました。

今の時代に見ても、おどろおどろしさ、迫力を感じます…!

2025年10月17日(金)には、葛飾北斎の娘『葛飾応為』を主人公にした映画『おーい、応為』が公開されます(映画公式サイト)。

主演は長澤まさみ(推しです)。今から楽しみです!

歌川広重

《名所江戸百景》の《水道橋駿河台》

歌川広重《名所江戸百景 水道橋駿河台》
歌川広重《名所江戸百景 水道橋駿河台》東京富士美術館蔵 「東京富士美術館収蔵品データベース」収録 (https://www.fujibi.or.jp/collection/artwork/09441/)

どこかで見たことがある『鯉のぼりの浮世絵』。

これが比較的近所の「水道橋」だったので、特に印象に残りました。

江戸時代には、「水道橋」からあんなにきれいに富士山が見えたのかなと、思いを馳せます。

歌川国芳

《通俗水滸傳豪傑百八人之壹人 浪裡白跳張順 》(つうぞくすいこでんごうけつひゃくはちにんのひとり ろうりはくちょうちょうじゅん)

歌川国芳 《通俗水滸伝豪傑百八人之内 浪裡白跳張順》
歌川国芳 《通俗水滸伝豪傑百八人之内 浪裡白跳張順》© The Trustees of the British Museum クリエイティブ・コモンズ・ライセンス(表示4.0 国際)(https://www.britishmuseum.org/collection/object/A_2008-3037-10305)

歌川国芳の出世作であり、中国の古典文学『水滸伝』に登場する108人の英雄を描いた『通俗水滸』シリーズ。

その中でも、パンフレットの裏面にも描かれている最も有名な浮世絵が、この『浪裡白跳張順』です。

筋骨隆々で刺青をまとい、躍動感あふれるこの浮世絵の中で、べたきちが特に注目したのは、口にくわえた刀でした。

なんだか、マンガ『ONE PIECE』の『ロロノア・ゾロ』を彷彿とさせませんか?(モデルなのかな…?)

《相馬の古内裏 (そうまのふるだいり)》

歌川国芳《相馬の古内裏》
歌川国芳《相馬の古内裏》東京富士美術館蔵 「東京富士美術館収蔵品データベース」収録 (https://www.fujibi.or.jp/collection/artwork/09164/)

幼少期の愛読書だったマンガ家『水木しげる』の『妖怪図鑑』(※下の図鑑ではありません)に登場する妖怪『ガシャドクロ』。

『相馬の古内裏』の大骸骨は、べたきちの中ではすっかり妖怪『ガシャドクロ』として定着していました。

ところが調べてみると、この『相馬の古内裏』の大骸骨は妖怪ではないとのことで、驚きました。

しかし、『日本の妖怪』のイメージを形作り、その後の妖怪文化に大きな影響を与えた作品に出会えて、うれしく思いました。

『小子部栖軽豊浦里捕雷 (こしべのすがる とよらのさとにらいをとらう)』

小子部栖軽豊浦里捕雷 雷をつかむ様子を浮世絵に
これはべたきち撮影!

本展のパンフレットの表に大きく描かれている浮世絵が、この『小子部栖軽豊浦里捕雷』。

私達にとって初めて見る作品でしたが、色彩豊かで大迫力のこの浮世絵に圧倒されました。

また、この浮世絵は撮影可能なことも、うれしいポイントでした。

特設ショップ

人でごった返す特設ショップ
16時50分頃の特別ショップの様子

特設ショップには、様々な浮世絵グッズやオリジナル作品並べられており、人でごった返していました。

車いすでの、買物は困難かと感じました。(ここでは、私は車いすを返却済です)

買物をゆっくり楽しみたい方は、時間に余裕を持って来場してください。

最後に

浮世絵に特別な関心を持っていなかったべたきち夫婦ですが、大河ドラマ『べらぼう』の影響もあり、すっかり楽しむことができました。

美術史や浮世絵に詳しい方なら、もっと満喫できること間違いありません!

まだまだいっぱい見どころはあるので、ぜひ現地で個人的見どころを発見してください!

また、ぜひ他のミュージアムの記事上野の記事谷根千の記事障がい者割引の記事もご覧ください。

開催情報

名称五大浮世絵師展 歌麿 写楽 北斎 広重 国芳
会期2025年5月27日(火)~7月6日(日)
開館時間10時~17時
(入館は閉館の30分前まで)
休館日会期中無休
入館料一般 2,000円、高校・専門・大学生 1,500円、小・中学生 800円
未就学児は無料
障がい者手帳保持者とその介助者(1名まで)は当日料金から半額
会場上野の森美術館
所在地〒110-0007 東京都台東区上野公園1-2
アクセスJR上野駅公園口より徒歩約3分
公式URLhttps://www.5ukiyoeshi.jp/
『東洲斎写楽』の『三代目坂東彦三郎の鷺坂左内

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