【体験記】先祖に会おう!特別展『古代DNA』科博│障がい者割引、所要時間、見どころなど

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江戸時代女性の頭骨とその復顔

2025年4月の週末、上野の国立科学博物館で2025年6月15日まで開催予定の特別展『古代DNA―日本人のきた道―』に行ってきました。

2022年、スバンテ・ペーボ博士がノーベル医学・生理学賞を受賞し、一躍脚光を浴びた『古代DNAの解析』。

その解析手法を用いて導き出された『日本人の成り立ち』についての最新研究結果が、考古学的資料と共に展示されています。

古代が想像以上に交流が盛んで複雑な世界であったことに驚かされました。

日本人の由来や考古学、人類学に興味のある方はもちろんのこと、イヌネコの歴史を知りたい方、アイヌ文化に興味のある方にもおすすめです。

また本特別展は、解説の量が多く、少し大人向けの印象を持ちました。しかし、小学校高学年以上なら学校での学習内容とリンクして、楽しく観覧できるかと思います。

※行く前は公式サイトで最新の情報を確認してください。

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目次

料金

当日券障がい者手帳保持者・
その介助者1名
一般・大学生2,100円無料
小・中・高校生600円無料
未就学児無料無料

※特別展入場チケットで常設展示も観覧可能

※音声ガイド料金 会場レンタル:650円、アプリ配信版:800円

開館時間・車いす貸出

本日の開館時間の看板
開館時間延長のお知らせ
エレベーター前にある車いす
車いす エレベーターで会場まで移動

開館時間は通常9時~17時ですが、毎週土曜日4月27日(日)~5月6日(火・休)は特別展『古代DNA』のみ19時まで延長されています。

車いすは、特別展の入口スタッフの方に声をかけると、無料で借りることができます(感謝)。

混雑情報・所要時間など

混雑情報

混雑していない16時30分頃の会場の様子
16時30分頃の会場の様子 混雑していなかった

土曜日の16時頃に入場しましたが、全く混雑していませんでした。

スタッフの方に確認したところ、少し前の時間帯までは混んでいたとのこと。

このため、混雑を回避したい方は、開館時間が延長される日の夕方から観覧開始が狙い目です。

※ちなみに前回の『特別展「鳥」』は、開館時間の延長はなく、激混みでした。

所要時間

混雑していない状況下で、私達は2時間10分程で見終わりました。

ただし、説明文が多いため、ゆっくり鑑賞したい方は3時間はかかるかと思います。

会期終了間近は、混雑してくる可能性があるため、時間に余裕をもってください。

バリアフリー情報

前回の『特別展「鳥」』よりも、展示の通路幅が広く、車いすでも見回りやすかったです。

空いていたこともあり、車いすが他の方にぶつかってしまうことはありませんでした。

特別展の会場へは、エレベーターで移動でき、会場全体的に段差のないバリアフリー対応となっています。

べたきち的見どころ&展示紹介

会場マップ
会場マップ
アフリカから出た人類が世界に拡散する様子を示した世界地図
約6万年前にアフリカを出た人類が、約4万年前に日本列島へ

旧石器時代 最古の日本人『白保4号の全身骨格と復顔』

石垣島の白保竿根田原洞穴遺跡から発掘された『白保4号』の全身骨格
石垣島の白保竿根田原洞穴遺跡から発掘された『白保4号』
『白保4号の復顔』
研究により明らかになった『白保4号の復顔』

ペーボ博士もDNA解析に取り組んでいる、石垣島から発掘された旧石器時代の『白保人』の全身骨格。

DNAは東アジアの人々と似ており、縄文人とは6割が共通しているとのこと。

なんと2万7000年前もの人骨であることが判明しており、『最古の日本人』とされています。

最新研究により復元された、その最古のご先祖様のご尊顔を拝見できます!

現在も研究が行われており、今後の成果も楽しみですね。

縄文時代 『船泊遺跡23号(女性)の復顔』

船泊遺跡23号の頭骨
『船泊遺跡23号の頭骨』
DNA情報に基づいて作成された復顔
『DNA情報に基づいて作成された復顔』

縄文時代は、1万6000年前から約1万3000年もの長い期間続いたとされています(縄文時代終了時期については未だ議論あり)。

縄文後期にあたる約3600年前の礼文島の船泊遺跡で発掘された、女性の頭骨とその復顔。

NHK総合で放映された『フロンティア 日本人とは何者なのか』に登場するので、番組を観てから行くと、「あっ会えた!」と何だかうれしくなりました。

NHK総合で4月20日(日) 午前1:22〜午前2:22に再放送されるので、ぜひチェックを。

縄文時代 『動物の土製品』

クマ形土製品
『クマ形土製品』
イカ形土製品
『イカ形土製品』

縄文時代に作成された様々な動物の土製品。当時の祭祀文化を垣間見ることができます。

べたきちが特に気に入ったのは、『イカ形土製品』。貴重な食料だったのでしょうね。

縄文時代『骨、角から作られた針、モリなど』

刺突具や縫い針
『刺突具や縫い針』
海岸部の遺跡から出土した骨角器
『海岸部の遺跡から出土した骨角器』

裁縫をするべたきち妻のお気に入りは、『動物の骨や角から作られた針やモリ』。

特に『縫い針』の細さ、精巧さに感嘆していました。

弥生時代 『青谷上寺地遺跡の弥生人(青谷上寺朗)の復顔』

青谷上寺地遺跡8号人骨
『青谷上寺地遺跡8号人骨』
通称青谷上寺朗と呼ばれる復顔
復顔 青谷上寺朗 近所にいそう?!

青谷上寺地遺跡から発掘された約1800年前の弥生人、通称は青谷上寺朗

2022年に鳥取県で開かれた『そっくりさんグランプリ』で知っている方も多いかもしれません。

青谷上寺地遺跡の集団人骨は、当時の奴隷的身分の集団埋葬であった可能性についても言及されていました。

古墳時代 『馬形埴輪』

茶山2号墳馬形埴輪
『茶山2号墳馬形埴輪』

馬は5世紀に日本に導入されたとのこと。

馬形埴輪は、過去に東京国立博物館で行われた特別展『はにわ』にも展示されていました。

『5体のニホンオオカミの頭骨』

5体のニホンオオカミの頭骨
『5体のニホンオオカミの頭骨』
世界で6体目の『ニホンオオカミの剥製』
世界で6体目 『ニホンオオカミの剥製』
ニホンオオカミの剥製が発見された経緯の説明文
当時の小学4年生の小森さんが発見!

最近のDNA研究で、イヌのグループに最も近縁なオオカミはニホンオオカミであること、イヌの祖先が東アジア起源であることがわかってきました。

絶滅動物好きのべたきちには、貴重な『ニホンオオカミの5体の頭骨』が刺さりました!

また、テレビ朝日の『博士ちゃん』で放映された『絶滅動物博士ちゃんが発見したニホンオオカミ』も展示されています。必見です!

古代エジプト 『イエネコのミイラ』

古代エジプトで作られた『イエネコのミイラ』
古代エジプトで作られた『イエネコのミイラ』
『ネコ属の分子系統樹』
『ネコ属の分子系統樹』

古代エジプト関係の展覧会に、数多く行っている私達にとっては『イエネコのミイラ』も見慣れた存在。

動物のミイラをもっと見たい方は、ぜひ2025年9月7日(日)まで開催予定の『ラムセス大王展』へ!

南の島の人々 『貝の腕輪』

イモガイとゴホウラの腕輪
弥生時代 『イモガイとゴホウラの腕輪』
奄美大島以南に生息する『ゴホウラ』
奄美大島以南に生息する『ゴホウラ』

『イモガイとゴホウラの腕輪』は、古代日本の奄美大島以南と九州の人々の間で、盛んに交易された装飾品。

貴重でオシャレなものを手に入れたいという想いは、今昔で変わらないですね。

『北の大地の人々の文化製品』

鯨骨製匙形製品
縄文前期 『鯨骨製匙形製品』
クマ骨偶
8〜9世紀 『クマ骨偶』

漫画『ゴールデンカムイ』好きで北海道へ聖地巡礼にも行っている私達にとっては、もちろんアイヌ文化にも興味があります。

アイヌへと続く様々な文化製品があり、心惹かれます。

最後に

私はどこから来たのか。これは、人間が持つ根源的な疑問です。

その現時点での答えが、本特別展にはあります。

気になる方は、ぜひ現地で観覧してみてください。遠いご先祖様に想いを馳せることができます。

まだまだいっぱい見どころはあるので、ぜひ現地で個人的見どころを発見してください!

開催情報

名称特別展『古代DNA―日本人のきた道―』
会期2025年3月15日(土)~6月15日(日)
休館日月曜日、5月7日(水)
※ただし4月28日(月)、5月5日(月・祝)、6月9日(月)は開館。
開館時間9時~17時(入場は16時30分まで)
※ただし毎週土曜日、4月27日(日)~5月6日(火・休)は19時まで延長(入場は18時30分まで)
入場料
※当日券
一般・大学生 2,100円
小・中・高校生 600円
※未就学児は無料。※障害者手帳をお持ちの方とその介護者1名は無料。
※学生証、各種証明書をお持ちの方は、入場の際にご提示ください。
会場国立科学博物館
東京都台東区上野公園7-20
公式URLhttps://ancientdna2025.jp/
江戸時代女性の頭骨とその復顔

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